乾燥肌改善に効果的|保湿ケアと生活習慣改善のポイント

公開日: 2023年03月27日

乾燥肌改善に効果的|保湿ケアと生活習慣改善のポイント

乾燥肌の改善にはスキンケアを見直し、外部刺激から肌を守りながら、生活習慣を改善し、ストレスを発散しましょう。

乾燥肌の改善には、保湿力の高い化粧水を使用し、肌を清潔に保ち、洗顔時間を適切にすることが大切です。さらに外部刺激から守るために紫外線対策を徹底し、美容成分入りのメイクアイテムや高保湿成分配合の製品を選びましょう。また乾燥肌向けのかゆみ止めを用意しておくことも大切です。

スキンケア以外では良質な生活習慣でターンオーバーを整え、栄養素を摂取し、質の良い睡眠をとることで内側から肌をサポートします。ストレスを抑える適度な運動と、一年中加湿に注意し、肌の潤いを守る入浴法を心がけましょう。

このように乾燥肌は、適切なスキンケアと生活習慣の改善、外部刺激対策、ストレス発散で改善にアプローチしましょう。


素肌が乾燥すると、脳が過剰に油分を出すように指令を出します。その結果、ニキビができやすくなってしまい、これも乾燥肌の悩みとなる場合が多いのです。

また、ニキビは素肌のダメージによって悪化してしまうこともあります。保湿成分が含まれていることももちろん大切ではありますが、同時に肌荒れのケアも必要です。そのため、ニキビ肌が気になるのであれば、肌荒れ防止成分に着目して化粧水を選びましょう。

監修者
木村あゆみ
木村あゆみ
元化粧品処方開発者・臨床検査技師、医療・美容ライター
臨床検査技師として医薬品の研究所・病院勤務の後、外資系消費財メーカー・製薬会社で化粧品・医薬部外品の処方開発を経験。法学部卒で薬機法などの法律にも精通し、現在は医療/美容ライター・エディターとして、正確でわかりやすい情報を発信中。

※掲載商品は選び方で記載した効果・効能があることを保証したものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている内容・商品説明をご確認ください。
※本記事で紹介している化粧水のうち、ニキビ予防や美白の効能・効果が認められているのは医薬部外品のみです。
※本記事における「浸透」とは角質層までのことをさします。
※本記事でいう「美白」とはメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐことをさします。
※本記事でいう「エイジングケア」とは年齢に応じたケアのことをさします。

保湿力の高い化粧水に変える

乾燥肌の化粧水は保湿性の高さで選ぶのがポイントです。

乾燥肌は肌の水分・油分のどちらも不足している状態。乾燥はあらゆる肌トラブルの入り口となり、放置すると乾燥ジワや肌荒れを招くリスクも。いつもの化粧水を保湿化粧水にシフトすることで肌のみずみずしさを取り戻しましょう。

肌にうるおいをもらたす成分は、「セラミド」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」などです。しっとりした使い心地の高い保湿性のアイテムで念入りにお手入れすることが肌の乾きやトラブルを遠ざける一番の手段。

また乾燥肌は季節や室内環境だけでなく、年齢・ライフスタイル・食生活・ストレスなどにも関係しています。高保湿アイテムで肌の外側からお手入れするのはマストですが、乱れた生活習慣を整えて体の内側からアプローチすることも重要です。生活習慣の見直しに高保湿化粧水をプラスして、乾燥知らずの肌を目指しましょう。

肌の清潔さを保つ


乾燥肌の場合、素肌のバリア機能が低下している状態です。素肌が無防備な状態になっているので、少しの刺激や雑菌でもトラブルを引き起こす可能性があります。そのため、まずは素肌を清潔に保つことを心がけましょう。

洗顔をする際には、保湿成分が配合された洗顔料を選ぶと、肌の潤いを過剰に落としてしまうことはありません。

洗顔は時間をかけすぎない


丁寧なスキンケアは大切ですが、洗顔においては時間をかけずに行いましょう。入念に肌を洗いたいところではありますが、洗浄成分は素肌にとっては負担にもなります。時間をかけて洗っていると、素肌に必要なうるおい成分まで落ちてしまい、さらに乾燥しやすくなるので要注意です。

また、摩擦も肌への刺激になるので、洗顔の際にはこすり過ぎないように気をつけましょう。

外部刺激から守る


肌は常に外部からの刺激によるトラブルのリスクにさらされています。外気が乾燥していれば乾燥しやすくなりますし、紫外線も肌にとっては大きなダメージです。また、髪や服が触れることでも摩擦によって肌が傷ついてしまいます。

日常生活では、外部からの刺激から素肌を守る工夫をしてください。髪が長ければ束ねることで肌に触れにくくなりますし、乾燥によるダメージは保湿ケアを徹底することで抑えることが可能です。

紫外線対策を徹底する


紫外線は、素肌にとって大敵とも言えるもの。紫外線を受けると素肌のうるおい成分が失われ、乾燥しやすくなってしまいます。また、強い日差しは肌に炎症を起こし、バリア機能を低下させてしまうことも。紫外線対策は日頃から徹底しておくことが大切です。

もちろん、紫外線によるダメージを100%防ぐことはできません。ただ、直射日光の下にできるだけ出ない、日傘をする、日焼け止めをこまめに塗る、といったケアをすることで、ダメージを抑えることはできます。

美容成分配合のメイクアイテムを使う


素肌の乾燥を抑えるためには、外部刺激への防御だけではなく、潤い補給のケアも重要です。美容成分がたっぷり配合されたスキンケア用品を使えば、受けてしまった肌のダメージをケアすることができます。

成分で最も重要なのは、保水力・保湿力があるかということ。例えば、ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分が配合されているかどうかをチェックしてみましょう。

高保湿成分配合のものを選ぶ


肌が乾燥しているということは、圧倒的に水分不足であるということです。加齢によるものや外部の刺激によるものなど原因は様々ですが、まずはきちんと保湿ができる化粧品を選ぶ必要があります。

ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの高保水成分と呼ばれるものは、肌に潤いを補給してキープすることが可能。このような高保水成分に注目して化粧品を選んでみてください。


ベースとなる成分(基材)の例
・グリセリン
・BG
・DBG


保湿成分の例
・セラミド
・アミノ酸
・コラーゲン
・ヒアルロン酸

また、おすすめの成分と併せて、注意したい成分についても知っておきましょう。
敏感な肌にとって刺激となりやすい成分には、主に次のようなものがあります。


刺激となりやすい成分
・アルコール
・エタノール
・香料
・着色料
・精油
・植物エキス

もちろん肌の状態によって変わるものではありますが、商品パッケージに上記の表示がある場合は、パッチテストを行うなど慎重な商品選びを推奨します。

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木村あゆみ
木村あゆみ
元化粧品処方開発者・臨床検査技師、医療・美容ライター
香料や着色料がかぶれやすいことは広く知られていますが、精油や植物エキスなどの天然由来のものもまた、かぶれの原因になることがあります。天然成分でかぶれる理由は、天然成分そのものや不純物に対するアレルギーです。天然だからといって、安全とは限らないと覚えておきましょう。

刺激の少ないものを選ぶ


乾燥している素肌は、非常にデリケートな状態になっています。化粧品に含まれる成分によっては、素肌に刺激を与えて肌荒れを起こしてしまうこともあるので、注意してください。

気をつけなければならないのは、パラベンなどの保存料や、エタノール、合成界面活性剤など。乾燥肌の人は、できる限りこれらの成分が配合されていないものを選びましょう。

乾燥肌向けのかゆみ止めを準備しておく


乾燥によるかゆみは、かいてしまうとそれが刺激となってさらに痒くなってしまうことも。ジフェンヒドラミン塩酸塩クロタミトンかゆみを抑えてる働きがある成分で、リドカインかゆみを感じる知覚を和らげる局所麻酔作用のある成分です。これらの成分が入ったかゆみ止めを準備しておき、痒くなったら使うようにしましょう。

乾燥肌向けのかゆみ止めは「ムヒソフトGX」や「タナールAIクリーム」が1,000円以下で購入できるので、ひとつ用意しておくと良いでしょう。

かゆみを抑えてしっとり保湿することで、乾燥肌を改善していきましょう。

ターンオーバーを整える質の良い生活習慣を送る

生活習慣は、そのままお肌の状態に直結します。食生活を見直して、体に負担をかけないように気をつけましょう。また、飲酒や喫煙もほどほどにして、適度な運動を心がけることが大切です。

内側からサポートできる栄養素を摂る


肌の細胞は新陳代謝により、約28日の周期で古いものから新しいものへと生まれ変わっていきます。この仕組みは肌のターンオーバーといい、ターンオーバーが規則正しく行われることで、肌のバリア機能も維持されると考えられています。

しかし、偏った食事による栄養不足による自律神経の乱れが、肌のターンオーバーのサイクルを乱し乾燥肌の改善を妨げることがあります。
食事では新陳代謝を上げるビタミンB2やB6(レバー、カツオ、鮭)やバリア機能の維持に欠かせない必須脂肪酸(エゴマ油、亜麻仁油)、肌の原料となるタンパク質(肉、魚、大豆)を肌に与えることが大切です。

その他、豆乳・すりごま・松の実・ハチミツも乾燥肌に良いと言われていますので、そのまま食べたり料理に取り入れたりしても良いでしょう。

ターンオーバーを整える質の良い睡眠


忙しいと、睡眠を削ってしまいがち。しかしきちんと体を休めることができないと、素肌の生まれ変わりもうまくいきません。理想は1日7〜8時間、少なくとも6時間の睡眠時間は確保して自身の体にやさしく接してください。

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木村あゆみ
木村あゆみ
元化粧品処方開発者・臨床検査技師、医療・美容ライター
睡眠不足は肌の状態を悪化させる要因になります。睡眠時に分泌される成長ホルモンは、傷んだ組織の修復をする働きがあります。成長ホルモンは午前1~3時に多く分泌されるので、その時間帯に深い眠りについているよう、12時までには寝る習慣を作りましょう。

ストレスにならない程度に運動する


適度な運動をすることも、乾燥肌対策には重要です。有酸素運動を無理のない程度に取り入れることで、全身の血行が良くなります。血流が改善されることで肌の代謝もアップして、ターンオーバーの改善やバリア機能の改善にもつながります。

ただ、男性と同じような過度な運動はNG。無理をすると結局続かなくなってしまいますし、いきなり大きな負荷をかけると体にも悪影響です。まずは無理のない範囲から始め、慣れてきたら少しずつ負荷を増やしましょう。

一年を通して加湿を心がける


冬場の乾燥しがちな時期には加湿器を使う、という人も多いでしょう。しかし、加湿ケアは本来、一年通して行わなければならないものです。夏場など比較的湿度が高い時期でも、エアコンをつけていれば空気は乾燥します。

乾燥に満ちた空気は肌にダメージを与え、カサつきやかゆみを引き起こすので要注意。加湿器は時期を問わず、年中活用することが大切です。

肌の潤いを守る入浴法を心がける


入浴時はお湯の温度を40度前後に設定し、浴槽に浸かる時間は10分ほどに留めましょう。体を洗う時は綿などの柔らかい素材のタオルを使い、石けんやボディーソープを十分に泡立て、肌をなでるように優しく洗浄することを心がけてください。肌への刺激が気になる場合は、手の平に泡を乗せて洗うのもよいでしょう。

バスタイムは気持ちの良いものですが、長時間熱いお湯に浸っていると肌の潤いをかえって奪ってしまい、さらにタオルでゴシゴシ水分を拭き取ると肌を痛め、バリア機能を低下させて乾燥肌を招いてしまいますので、注意しましょう。