かゆいニキビはなぜできる? ニキビをかくのはNG! 正しい対処法も解説

公開日: 2023年04月26日

かゆいニキビはなぜできる? ニキビをかくのはNG! 正しい対処法も解説

かゆみを伴うニキビは、かゆみの原因を知り正しく対処することが大切です。
なぜ、かゆいニキビができるのかは「症状がおさまりかけている状態」で起こる場合と、さまざまな要因が関係してくる場合があります。

ニキビはただでさえ憂鬱な肌悩みなのに、かゆみが伴うとつい触りたくなりますが、かくのはNG行為になります。また、別の要因として顔ダニの可能性も考えられ、ニキビを治すことがかゆみの根本的な治療につながります。

治りかけのニキビは、かさぶたになったり皮膚が肥厚したりと傷の治りかけと似ており、かゆみを伴うことがあります。
また、かゆいニキビができる原因として「ニキビが炎症している状態」や「肌が乾燥している状態」が考えられます。

ニキビが炎症している状態とは「赤ニキビ」や「黄ニキビ」のニキビが進行し、コメドが大きくなり熱を持っているニキビになります。もう一つは、ニキビができるからと保湿を控えたり、スキンケア不足で肌が乾燥したりすることでかゆみを引き起こすケースです。

また、かゆみが強い場合は「顔ダニ」の繁殖によりかゆみが生じることもあります。

いずれもかゆいからとニキビをかくと悪化するため、かゆみの原因に合わせた対処法が必要になってきます。かゆいとつい手がのびてしまいがちですが、触らずに正しく対処するのがかゆみをおさえる近道です。

ニキビを根本的に治療するには、薬による治療やスキンケア、生活習慣などの見直しが大切になってきます。

ニキビの症状が治りかけているときに起こるかゆみや、それ以外の主な原因にはどのようなものがあるのかをチェックし、正しい対処法を知ることが解決の鍵になります。

かいたり強く触れたりすると悪化しやすくなるため注意が必要です。

監修者
清仁美
仁美
コスメ薬機法管理者
コスメ薬機法管理者資格を有するLASELA編集者。大学卒業後、編集プロダクション勤務。アトピー、脂漏性皮膚炎、酒さでひどい肌荒れに悩んだ経験から美容にハマる。調理師免許、ソムリエ資格も所持し、体のなかと外の両方から美しくなることを追求。

※監修者は「かゆいニキビは症状が治りかけている状態?」「なぜ、かゆいニキビができる?」「ニキビをかくのはNG! 正しい対処法は?」などについて監修をおこなっています。掲載している商品は、監修者が選定したものではなく編集部が口コミをランキング集計したものです。
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かゆいニキビは症状が治りかけている状態?

擦り傷や転んだときの傷が、かさぶたになった治りかけのときにかゆみが出た経験はありませんか?ニキビも同じように、症状が治りかけているときにかゆくなることがあります。

ニキビは炎症が治まってくると、ニキビによる創傷を肌が修復しようとする力が働きます。肌内部でコラーゲンが生成され、毛穴が盛り上がってかさぶたのような状態に変化し、そのときにかゆみが起こる場合があるのです。

修復途中の肌は、ニキビのある毛穴部分が固く盛り上がっているため、洗顔時のタオルの拭き取りをやさしく行い、肌の修復を壊さないようにしましょう。

なぜ、かゆいニキビができる?

かゆいニキビの原因は、ニキビの炎症や肌の乾燥により起こります。

ニキビの原因菌である「アクネ菌」は、酸素のない環境を好み、毛穴にある皮脂をエサに増殖します。ニキビが炎症を起こすと「ヒスタミン」という、かゆみに反応する物質を分泌しかゆみを引き起こすことがわかっています。

毛穴まわりが赤く腫れる「赤ニキビ」や炎症が悪化して膿が溜まる「黄ニキビ」などは、かゆみを伴うことが多いと言えます。

また、大人ニキビは思春期ニキビと違い、肌が乾燥しやすいため、乾燥によるかゆみが原因になることもあります。

ニキビを刺激しないように保湿を控えたり、スキンケア不足だったりすると肌が乾燥し、皮脂分泌が増加する悪循環に陥りやすいため注意が必要です。

ニキビをかくのはNG! 正しい対処法は?

ニキビはかゆみを伴いやすい皮膚疾患ですが、ニキビをかくのはNG行為です。かゆみを伴う原因を把握し対処することが必要になります。

また別の原因として顔ダニの可能性も視野に入れていきましょう。ニキビによるかゆみを根本的に治療するためには、ニキビを治すことが重要になってきます。

かゆいからとニキビをかいてしまうと、治りかけのニキビをつぶしてしまい、せっかく肌が修復に向かっていた状態を剥がしてしまうことになります。

炎症した赤ニキビや膿の溜まった黄ニキビは、かくとさらに炎症がひどくなり、治るまで時間がかかるだけでなく、ニキビ跡にもつながりやすくなってしまいます。

ニキビはある程度はかゆみを伴いますが、かゆみがひどい場合は「顔ダニ」の可能性もあります。顔ダニもアクネ菌と同じように、皮脂をエサに増殖しアレルギー反応によりかゆみを引き起こします。

別の皮膚疾患の可能性もあるため、かゆみがひどい場合は皮膚科での診察をおすすめします。結局ニキビによるかゆみを改善するためには、ニキビを根本的に治すことが必要でしょう。

かゆいニキビの対処法をして、保湿ケアや冷すケアも有効です。
炎症が伴う赤ニキビや黄ニキビは、ニキビ治療薬を取り入れることをおすすめします。

肌が乾燥していれば、保湿ケアなどを行いましょう。

保湿する

かゆみの対処法として効果的なのが、肌の保湿ケアです。大人ニキビは、肌の乾燥によりかゆみが出ることがあるため、化粧水や乳液などの保湿ケアをしっかり行うことをおすすめします。

うるおい不足の肌は、バリア機能が低下し、より外的刺激を受けやすい肌状態のため「肌荒れ予防有効成分」が配合された化粧水や乳液などを取りいれるといいでしょう。

グリセリンや植物油脂はアクネ菌のエサになりやすいため、化粧水はさらっとしたテクスチャーのものやノンコメドジェニックのスキンケアを選んでください。

洗顔後は時間を空けずに、化粧水や乳液、クリームなどで水溶性成分と油溶性成分をバランスよく肌に取り入れ、うるおいを与えるとかゆみ軽減につながりやすいです。

冷やす

炎症したニキビは、冷やしてかゆみを抑えるのが効果的です。毛穴の内部でアクネ菌が活発になると好中球が増加し、ニキビの患部が炎症を起こします。

炎症が起こると、赤み出て肌が盛り上がりニキビそのものが熱を持ち、かゆみを引き起こします。

ケーキなどに入っている小さめの保冷剤を用意し、ニキビを冷やすことでかゆみを抑えることができます。時間が経つとまたかゆみが出やすくなるため、都度冷やして対処しましょう。

頬や口まわりなど、かゆみのある炎症ニキビが多数ある場合は、冷タオルで冷やし、ほてりを鎮めます。冷タオルは、水で濡らしたタオルを縦長に三つ折りにし、クルクル巻いてラップに包み冷蔵庫に入れておきます。

お風呂上がりは特にかゆみが出やすいので、冷タオルを準備しておくのがおすすめです。

薬を使う

かゆみを伴うニキビには、ニキビ治療薬や皮膚科で薬を処方してもらうのがおすすめです。ニキビは化粧品の見直しも大切ですが、炎症を抑えるためには治療薬を優先することがかゆみを治す近道になります。

ニキビ治療薬はドラッグストアでも販売しており、手軽に入手が可能です。また日本ではニキビは皮膚疾患として、保険診療ができるため適切な治療薬を処方してもらうことができます。

ニキビが保険診療できるのは世界的にも少なく、日本は恵まれた環境であると言えます。

薬用化粧品や洗顔は、あくまでニキビ予防にとどまりますが、薬はニキビを治すことができる治療薬になるため薬の使用も視野に入れましょう。

乾燥を予防する

肌の水分が不足すると乾燥肌に傾きかゆみが出やすくなるため、乾燥を予防することが大切です。肌は乾燥すると、自ら皮脂を出そうと皮脂分泌が活発になるためニキビや毛穴詰まりにつながりやすいと言えます。

大人女子の肌は、表面は脂っぽくても肌内部は水分不足でスカスカになる「インナードライ肌」傾向にあるため、ニキビがあるからと保湿を控えるのは避けましょう。

化粧水だけの簡素な保湿ではなく、水分が蒸発しないように適度に油溶性成分の乳液やクリームを取りいれ、乾燥対策することでかゆみを抑えることができます。

またシートマスクなどの使用も乾燥対策には効果的なため積極的に取り入れてみてください。

かゆいニキビは顔ダニの可能性もある

ニキビはある程度のかゆみが伴うものの、かゆみがひどい場合は顔ダニの可能性も考えられます。
顔ダニとは「ニキビダニ」とも言われ、約0.1~0.4mmと小さいため肉眼で確認することはできません。

顔ダニは、1人の顔に約200万匹いると言われており、誰の顔にも生息しているものです。顔ダニは、皮脂を食べてくれるため必ずしも悪い影響ばかりではありませんが、増えすぎるとニキビや肌荒れなどのトラブルを引き起こしやすくなります。

特に梅雨時期に繁殖しやすいため、梅雨時期にかゆみがひどくなれば顔ダニが増えている可能性があります。

顔ダニの繁殖を防ぐには、適切なスキンケアと規則正しい生活習慣や食生活の改善が重要です。

根本的な治療はニキビを治すこと!

かゆみがあるニキビの根本的治療は、ニキビを治すことに尽きます。
必要に応じて皮膚科を受診したり治療薬を取り入れたりすることも大切ですが、同時にスキンケアや生活習慣の見直しも必要です。

また、ニキビは食生活や生活習慣により大きく左右されるため、ニキビになりやすい食べ物を避け、質の良い睡眠を取ることを心がけましょう。

ニキビへの関連が指摘されているもので、避けたい食品は「乳製品」や「高GI食品」です。

乳製品は男性ホルモンを刺激し、皮脂量が増加しやすく、血糖値が急激に上昇する「高GI食品」も皮脂の分泌が増えることが示唆されています。

日常使いするスキンケアはなるべくノンコメドジェニックを使用し、治療薬と上手く併用していくことが根本的な治療につながります。