生理前にニキビができるのはなぜ? 生理前ニキビの効果的な対策も解説

更新日: 2023年05月10日

生理前にニキビができるのはなぜ? 生理前ニキビの効果的な対策も解説

生理前にニキビができる主な理由は、ホルモンバランスの変化です。生理前には女性ホルモンのエストロゲンが低下し、男性ホルモンのアンドロゲンが相対的に高くなります。

これにより皮脂腺の分泌が活発化し、皮脂の過剰分泌が起こります。さらに古い角質が皮脂と混ざり合い、毛穴を詰まらせ、炎症を引き起こすことでニキビができます。

生理前には顎やおでこ耳などにできやすく、肌荒れや乾燥を伴うことが多いため、効果的に対策したいものです。また、早く治すコツや前もっての予防ケアで生理前のニキビ防ぐことも大切になります。

生理前にニキビが増える理由は、主に女性ホルモンの変化と関係しています。生理周期の中で、特に生理前にはプロゲステロンというホルモンが増加し、皮脂分泌が活発化されます。

皮脂分泌が多くなることで、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなります。

また、エストロゲンというホルモンも関係しています。エストロゲンはプロゲステロンと反対に、生理前に減少する傾向があります。エストロゲンが減少すると、皮膚のバリア機能が低下し、ニキビができやすくなります。

さらに、生理前はストレスホルモンであるコルチゾールも増加することがあります。これにより、皮膚の炎症が引き起こされ、ニキビの発症につながることがあります。

このように、生理前には女性ホルモンの変化やストレスホルモンの影響により、ニキビが増えることが一般的です。

ニキビが増えるだけでも気分はだだ下がりなのに、頭痛がしたりイライラしたりと精神的に不安定な状態に陥る方もいます。生理前ニキビの効果的な対策は以下の通りです。

スキンケアの見直し: 過剰な皮脂を取り除くために、洗顔は適切に行い、化粧水や保湿クリームで保湿をしっかり行います。また、ニキビ用のスキンケア製品を利用することも効果的です。

食生活の改善: 高GI食品、高脂肪食、砂糖の摂取を控え、バランスの良い食事を心がけます。ビタミンやミネラルが豊富な野菜や果物を多く摂ることで、肌の新陳代謝を助けることができます。

睡眠とストレスの管理: 十分な睡眠をとり、ストレスを適切に発散することで、ホルモンバランスを整えることができます。適度な運動やリラクセーション法を取り入れることがおすすめです。

化粧品の見直し: コメドゲン性(ニキビの原因となる)成分を含まない化粧品を選び、毛穴を詰まらせることがないように注意しましょう。

医師や薬剤師と相談: ニキビがひどい場合、皮膚科を受診し、専門家のアドバイスや処方箋をもらうことも有効です。漢方薬も個々の体質やニキビの状態に合わせて選ぶことが効果的です。

生理前ニキビは、ホルモンバランスの変化が大きく関わっています。適切なスキンケア、食生活の改善、ストレスの管理を行い、生活習慣全体を見直すことが大切です。

生理前にニキビができやすい場所として、顎やおでこ、耳など普段はできない場所にできるのも、生理前のホルモンバランスが影響していると言えるでしょう。

ニキビだけでなく、肌荒れや乾燥も同時に伴うため、メイクのりが悪かったり、肌がざらつきやすかったりと不安定な時期になります。

快適な毎日を過ごすために、生理前のニキビを予防するいくつかの効果的な対策や、早く治すコツなどもマスターしていきましょう。

生理はあらかじめ日にちがわかっているため、前もって予防することでニキビの発生をコントロールすることができます。

ニキビはなぜ生理前になるとできやすいのかを把握し、効果的な対策や早く治すコツ、前もって予防することが生理前のニキビ対策につながります。

生理前のニキビができる原因と対策法を知り、生理前のニキビの増加を防ぎましょう。

監修者
清仁美
仁美
コスメ薬機法管理者
コスメ薬機法管理者資格を有するLASELA編集者。大学卒業後、編集プロダクション勤務。アトピー、脂漏性皮膚炎、酒さでひどい肌荒れに悩んだ経験から美容にハマる。調理師免許、ソムリエ資格も所持し、体のなかと外の両方から美しくなることを追求。

※監修者は「生理前にニキビができやすいのはなぜ?」「生理前のニキビはいつからできる?」「生理前にニキビができやすいのは顎、おでこ、耳」などについて監修をおこなっています。掲載している商品は、監修者が選定したものではなく編集部が口コミをランキング集計したものです。
※掲載商品は選び方で記載した効果・効能があることを保証したものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている内容・商品説明をご確認ください。

生理前にニキビができやすいのはなぜ?

生理前にニキビができやすい原因には、黄体ホルモンや男性ホルモンなどの影響が大きくかかわってきます。生理前のニキビには「男性ホルモンとの関係」や「生理周期とホルモンの関係」などの複雑な要因も絡んでくるため、知っておくと落ちついて対処しやすくなります。

生理前にニキビができやすい3つの原因として「黄体ホルモンの影響」「にきびと男性ホルモンの関係」「生理周期(月経周期)とホルモンの関係」が挙げられます。

黄体ホルモンとは、プロゲステロンとも呼ばれるホルモンで、排卵後増加し皮脂の分泌を活発にさせる働きがあります。そのため過剰な皮脂分泌により、肌は脂っぽくなりニキビができやすくなるのです。

男性ホルモンは、女性の体内にも分泌されるホルモンですが、増えすぎるとニキビが増加しやすくまります。

また生理周期により、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の増減が繰り返され、黄体ホルモンが増加する時期になると平行してニキビが増加しやすくなります。

生理前にニキビができるのは「黄体ホルモンの影響」によるものや「ニキビと男性ホルモンの関係」以外にも「生理周期(月経周期)とホルモンの関係」などさまざまな要因が考えられます。

黄体ホルモンの影響

ニキビと黄体ホルモンは関係があります。黄体ホルモンとは、主にプロゲステロンのことを指し、女性の生殖機能や月経周期に関与するホルモンです。

黄体ホルモンは女性の生理周期によって分泌量が変化します。黄体ホルモンは排卵後から増加し、妊娠を維持できるように体内に栄養や水分を保持する働きがあります。

生理前には黄体ホルモンが減少し始め、エストロゲン(卵胞ホルモン)も低下します。このホルモンバランスの変化が、皮膚のバリア機能を低下させ、ニキビができやすくなる原因となります。

皮脂分泌を活発にする働きがあるため、ニキビが非常にできやすい時期と言えるでしょう。いつもならフェイスラインにしかできないニキビが、顔中に出る人や肌荒れや乾燥を伴うこともあり、女性の肌は不安定な時期になります。

にきびと男性ホルモンの関係

ニキビと男性ホルモンは密接な関係があり、男性ホルモンが増えるとニキビは増加します。男性ホルモンは女性の体でも作られており、皮脂分泌をうながし毛穴に皮脂が詰まることでニキビを発生させます。

特にUゾーンに出やすいと言われ、男性のひげが生える部分に位置します。
男性ホルモンが増加する原因は、不規則な生活やストレスなどで自律神経が乱れることで起こります。

自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経が活発な状態が続くと男性ホルモンの分泌を促しニキビを誘発させるのです。

寝不足や緊張状態が続き、体がリラックスできていないときに男性ホルモンが優位になります。

生理前に寝不足や疲れが重なると、いつもよりニキビが増加しやすくなるため注意が必要です。

生理周期(月経周期)とホルモンの関係

生理前にできるニキビは、生理周期とホルモンの関係とは切り離せない重要ポイントになります。

女性の体で作られる黄体ホルモンは排卵後増加し、生理になるとストンと減少します。

「生理前にニキビができたけど、生理になったら落ち着いた」という経験を持つ方も多いでしょう。それは、黄体ホルモンが減少し、生理後に卵胞ホルモンが増加するからです。

卵胞ホルモンはエストロゲンと呼ばれ、生理後に増える女性ホルモンになります。卵胞ホルモンは、コラーゲンを増やし肌にハリを与える働きや、卵胞の発育や子宮内膜を厚くする働きがあります。

卵胞ホルモンが多く黄体ホルモンが少なければ、美肌になれるというわけではなく、実際には2つの女性ホルモンのバランスが重要なのです。

また生理前には人によってニキビや肌荒れだけでなく、体重の増加や眠気、イライラなどの不快な症状が表れ、これをPMS症候群と言います。

黄体ホルモンの分泌はデメリットが多く感じられますが、妊娠を維持しホルモンバランスを保つために欠かせないホルモンなのです。

生理前のニキビはいつからできる?

生理前のニキビは、排卵後に黄体ホルモンが増え、生理の7~10日前ごろから増えることが多いです。

最初は「肌が少し脂っぽいな」という感じから始まり、日が経つごとに皮脂量が増加し、毛穴詰まりを起こすことでニキビへと発展します。

生理が始まる直前までニキビができる人や直前にはじょじょに引いてくる人など、人により出る時期は前後しますが生理前1週間前後がピークになる場合が多いです。

皮脂量の増加に伴いニキビができるため、普段はフェイスラインにしかできない人でもTゾーンや頬などにできる場合があります。

また、梅雨時期や夏場は皮脂量が増加しやすい時期になります。気温の上昇や多湿、黄体ホルモンの増加に伴い、生理前のニキビが増え悩まされる人は非常に多いです。

生理前にニキビができやすいのは顎、おでこ、耳

生理前にニキビがでやすい部分は、顎やおでこ、耳などが多いです。
特に顎はホルモンバランスに影響されやすく、大人女子ができやすい部位になります。黄体ホルモンだけでなく、ストレスや寝不足などで男性ホルモンが優位になるとニキビができます。

おでこは思春期ニキビに多い場所ですが、生理前は皮脂量の増加に伴いニキビが誘発されます。おでこが皮脂でテカテカになり、前髪が当たると刺激になり悪循環をくり返しやすいので注意が必要です。

耳のニキビは、普段はできなくても生理前になると意外に多い部位になります。いつもは耳を触ってもサラッとしているけど、生理前はべったりしている方は耳の皮脂も増加しているためニキビにつながりやすいです。

入浴時に耳も軽く洗うようにしましょう。

生理前には肌荒れと乾燥を伴うことが多い

大人女子の肌は、生理前になるとニキビだけでなく、肌荒れや乾燥が伴うことが多いです。

皮脂量が増加すると、一見乾燥していないように感じますが、皮脂量が多くても水分量が少なければ肌内部は乾燥状態になります。

皮脂量と水分量のバランスが悪いため、肌のバリア機能が低下し、敏感肌に傾き肌荒れにつながりやすくなります。

いつも使っているスキンケアがヒリヒリしたり、洗顔後に肌がパサパサになったり、肌トラブルを招きやすい時期になるため、なるべく肌刺激を避け保湿をすることが大切です。

肌が乾燥すると肌は自らうるおいを高めようと、さらに皮脂分泌が増加します。
生理前で肌が脂っぽいからと、保湿を控えるのではなく、いつもよりしっかりとうるおいを与えていきましょう。

生理前のニキビに効果的な対策

悩ましい生理前のニキビに、効果的な対策としてニキビにおすすめのサプリメントや漢方、ピルを服用するなどの方法があります。生理前のニキビは、ホルモンの影響で内側から出るため、体の内部からアプローチするのが効果的です。

生理前のニキビ対策に有効な内側からのアプローチとして、ニキビにおすすめのサプリや漢方、ピルなどがあります。

生理前のニキビは、皮脂の過剰分泌が原因であることが多いため、皮脂量をコントロールする「ビタミンB2」「ビタミンB6」などのサプリメントがおすすめです。皮膚や粘膜を保護する働きもあるため、ニキビ予防には効果的です。

ニキビ対策の漢方薬には、「加味逍遥散」などホルモンバランスの乱れを整え、ニキビの炎症を抑え予防に効果的なものが販売されています。病院で処方もしてもらえますが、ドラッグストアやネット通販でも購入可能です。

ただし、自己判断で買うより診断してもらって買うほうが自分にあったものを選べます。

ピルは医師の処方が必要になりますが、ピルは女性ホルモンをコントロールしニキビや肌荒れを改善することができます。

「サプリ」や「漢方」「ピルの服用」など、生理前の対策は生活習慣の改善に加え、外部からのアプローチ手段も複数ありますのでセルフケアでは限界を感じている場合には自分が取り入れやすいものから試してみるのも良いでしょう。

ピルを服用

ホルモン療法であるピルの服用は、生理前のニキビ対策に効果的です。
ピルは一般的に避妊薬として知られていますが、女性ホルモンをコントロールできるため、生理前のニキビや肌荒れの改善薬としても使われています。

また生理前の不快な症状であるPMS症候群を軽減させ、生理前の憂鬱な期間をサポートするのにも効果的です。医師の診察による処方が必要ですが、オンライン診療を行っているところも多く敷居が低くなったと言えます。

ピルは医薬品であるため副作用もあり、飲み始めに「吐き気」や「不正出血」「乳房の張り」などが見られることがあります。

血栓塞栓症などの重大な副作用が起こる可能性もあるため、服用中は定期的に診察を受けましょう。

早く治すコツ

生理前にニキビができてしまったら、早く治すコツとして「丁寧なスキンケア」や「治療薬の使用」「生活習慣を整える」などの方法が効果的です。
ニキビを刺激しない丁寧なスキンケアとは、たっぷりの泡でやさしく洗顔し、肌が必要な水分や油分を取り入れることです。

炎症した赤ニキビや膿を持った黄ニキビは、セルフケアが難しいため皮膚科の受診や治療薬を取り入れると早く治すことができます。特に膿を持ったニキビは、黄体ホルモンが減少してもニキビが残る可能性が高いため、早めの対策が必要です。

黄体ホルモンが増える排卵後は、なるべく生活習慣を整え、十分な睡眠やバランスの取れた食生活を心がけましょう。

前もっての予防も大切

生理はほとんどの方が訪れる日がわかるため、前もって予防することができます。

排卵日を迎える生理の14日前には、肌荒れ予防有効成分が配合されたスキンケアやノンコメドジェニックのコスメを使用するとニキビを予防につながります。

黄体ホルモンが増加する時期には、なるべくストレスの要因を避けるよう、仕事や家事など前倒しでできることは行なっておくといいでしょう。

生活習慣を整えるために、なるべく早く寝るようにし、睡眠時間を確保することをおすすめします。十分な睡眠や良質な睡眠が得られると、男性ホルモンの増加を防ぎ、皮脂量の増加を予防することができます。

生理周期管理アプリなどを使用して、ニキビが出やすいタイミングを記録しておくのも良いでしょう。