レチノール配合の化粧水の選び方|年齢肌へのアプローチ効果や副作用についても解説

ページ更新日:2023年1月14日

レチノール配合の化粧水の選び方|年齢肌へのアプローチ効果や副作用についても解説
監修者
湯浅みちこ
湯浅みちこ
美容家・コスメコンシェルジュ
エステティシャンとして美容を学んだのち、「美容家」兼「美容ライター」として美容記事を執筆、監修。コスメコンシェルジュ、薬機法管理者、コスメ薬機法管理者、景表法検定1級、@コスメビューティスペシャリスト。美しく年を重ねるための予防美容、美肌ケアを提案しています。

※監修者は「レチノール化粧水の成分」「レチノール化粧水の使い方」「レチノール化粧水の選び方」「レチノールについて」などについて監修をおこなっています。掲載している商品は、監修者が選定したものではなく編集部が口コミをランキング集計したものです。
※掲載商品は選び方で記載した効果・効能があることを保証したものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている内容・商品説明をご確認ください。
※本記事で紹介しているレチノール化粧水のうち、ニキビ予防や美白の効能・効果が認められているのは医薬部外品のみです。
※本記事における「浸透」とは角質層までのことをさします。
※本記事でいう「美白」とはメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐことをさします。
※本記事でいう「エイジングケア」とは年齢に応じたケアのことをさします。

シワ・たるみ予防などのエイジング効果が期待できる美容成分のレチノール

化粧水で取り入れると、肌への刺激を抑え、うるおいを角層まで届けるため、レチノールが初めての方や、敏感な肌の方にもおすすめです

本記事ではおすすめのレチノール化粧水をご紹介。ドラッグストアのレギュラーアイテムから、プチプラ・デパコス商品まで幅広いラインナップでお届けします。

ご自身の肌にピッタリなレチノール化粧水を見つけ、正しい使用方法でふっくらうるおうなめらか肌へ導いていきましょう。

低刺激&角質への浸透性が高いレチノール化粧水がおすすめ


「レチノールのスキンケアを使ってみたいけれど肌荒れや肌刺激が心配」いう方は、化粧水で取り入れるのをおすすめします。

レチノール化粧水は、美容液やクリームに比べると配合濃度が低いため初めての方には取り入れやすいでしょう。またレチノール化粧水は角質層に浸透しやすく、通常のスキンケアとして使いやすいアイテムです。

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湯浅みちこ
湯浅みちこ
美容家・コスメコンシェルジュ
レチノールは、ハリケアやエイジングケアに効果的な話題の成分です。SNSや雑誌でもよく掲載されているので気になっている人も多いはず。レチノールを最初に取り入れるステップとしては、化粧水がおすすめです。化粧水で肌を慣らしてから、乳液や美容液にステップアップしましょう。

レチノールとは?


レチノールはビタミンAの一種で、ビタミンAアルコールとも呼ばれる活性型ビタミン誘導体です。抗シワ作用があり、2017年には医薬部外品シワ改善有効成分として、厚生労働省の承認を受けました。

エイジングケアに効果があるほか、健やかな美肌を育む効果も期待でき、とくに大人女性のスキンケアにおいて心強い成分といえるでしょう。年齢肌ケア向けの化粧品に配合されるのはもちろん、美容医療の現場でも使用されており、今、美容賢者たちに大注目されている成分なのです。

ビタミンAにも種類がある


ビタミンAには主に6種類の形態がありますが、化粧品成分として使用されるのは以下の3つが多い状況です。


・パルミチン酸レチノール
・酢酸レチノール
・レチノール

上から順に刺激性と活性が強くなっていき、3つのビタミンAの中ではレチノールがもっとも効果が高いといえます。
ただし、安定性においてはパルミチン酸レチノールがもっとも高く、続いて酢酸レチノールが続き、レチノールは安定性の低い成分です。

レチノールの効果とは?


レチノールは年齢肌の気になるハリ不足小じわにアプローチできるため、若々しい肌づくりを目指す方に非常に人気の高い成分になります。
レチノールには下記の効果があります。


・表皮ヒアルロン酸産生促進による抗シワ作用
・肌のターンオーバーをサポート
・肌のうるおいをキープ
・乾燥によるくすみをケア

はずむようなうるおいでツヤ肌を目指したい人やエイジングサインが気になる人におすすめですよ。期待できる効果や使用するメリットを紹介します。

肌のキメを整える


ビタミンAには、皮膚や粘膜の正常な代謝を促進する作用があります。肌はターンオーバーによって古い角質を排出する代謝を行っているため、レチノールにはターンオーバーを正常化する効果を期待できるのです。

肌表面では角質細胞が緻密に並ぶことでいわゆる「キメ」を作っており、ターンオーバーを正常化して角質細胞の状態を整えることは、キメを整えることにつながります。

肌をすこやかに保つ


レチノールは肌の正常な代謝を促進するほか、抗酸化作用や皮脂分泌の抑制など、さまざまな作用をもちます。それらの結果として肌の保湿機能を高める効果も期待でき、肌をすこやかに保つのに役立つといえるでしょう。

また、表皮だけではなく真皮にまで働きかけてコラーゲンの合成代謝を促進し、ハリのある健康的な肌を育む効果もあります。

デメリットはあるの?


若々しい美肌づくりの強い味方になるレチノールですが、人によっては刺激が強すぎて肌に合わず、赤みやかゆみ、皮むけなどが起こる場合があります。また、レチノールを使用していると角質が薄くなりやすく、紫外線に対して敏感になってしまうため、レチノール使用中は入念な紫外線対策が欠かせません。

さらに、レチノールは安定性が低く、保管や使用に注意が必要な点もデメリットであるといえるでしょう。

レチノールとトレチノインは異なる


レチノールと同じビタミンAの一種に、トレチノイン(レチノイン酸)があります。トレチノインはビタミンA誘導体で、レチノールの50~100倍もの効果があり、そのぶん肌への刺激性などの副作用のリスクが高い成分です。
そのため、日本においては医薬品としてのみ使用されるもので、市販で購入できるレチノールと異なり、皮膚科などの医療機関での取り扱いに限られます。

海外ではトレチノインが配合された市販のニキビ治療薬やシワ改善コスメもありますが、安全性を考慮し、個人輸入はおすすめしません。

使い始めに副作用の「レチノイド反応」が起こる可能性


レチノイド反応」または「A反応」と言われ、ビタミンAが不足した肌に、ビタミンAを使うことで、肌の代謝が促進され起こる反応のこと。
症状としては、皮むけ赤みなどが一時的に起こります。

美容皮膚科などで取り扱いの「トレチノイン」や「アダバレン」という医薬品は、効果が高いが副作用で皮むけや赤みなどの刺激が出やすい成分です。

しかし、化粧品で配合されるレチノールは効果がおだやかなため、比較的刺激が出にくい傾向にあります。
とはいえ人により個人差はあります。レチノイド反応が出やすい人は少量を2~3日に1回ペースで使用し、少しずつ肌に慣れさせていきましょう。

レチノイド反応(A反応)が出た場合は「保湿」と「紫外線対策」を徹底


レチノールは肌のターンオーバーをサポートする働きがあるため、皮むけや赤みなどのA反応と言われる症状が出ることがあります。
 
特に皮がむけている間は、肌のバリア機能が低下するため外的刺激に弱くなります。肌を守るために保湿ケアとUVケアは必ずおこないましょう

レチノールと組み合わせて使うと効果的な成分


レチノールには、組み合わせて使うことで効果をアップさせたり、肌への負担を抑えたりできる成分があります。
ここで2例ほど紹介しましょう。

✕スクワラン


スキンケアにおいて一番大切なのは保湿です。たっぷりのうるおいは肌機能を正常に働かせるために必要なものであり、エイジングケアはもちろん、健やかな美肌づくりのために欠かせません。

スクワランは皮膚の水分蒸発を防いでうるおいを保つ作用があります。レチノールと組み合わせれば、肌機能の正常化をサポートし、より高い効果を実感させてくれるでしょう。

✕ヒアルロン酸


とくに乾燥しがちな肌におすすめなのは、ヒアルロン酸です。ヒアルロン酸は少しの量でも大量の水分を抱えることができる優秀な保湿成分で、乾燥から肌を守るだけではなく、肌のキメを維持・修復し、ハリのある肌に導きます。

レチノールと組み合わせれば、相乗効果によってより高い効果を期待できるとともに、肌をうるおいで保護してレチノールによる皮むけなどを起こりにくくするでしょう。

レチノールの類似成分は?


レチノールと同じくコラーゲンの合成代謝を促進する成分としては、ビタミンC誘導体が挙げられます。また、レチノールやビタミンC誘導体よりも刺激性の低い成分としてナイアシンアミド(ビタミンB3)があり、毛穴や小ジワに悩む敏感肌の人におすすめです。

最近では、次世代レチノールといわれる「バクチオール」という植物由来の成分も注目を集めています。レチノールと同様の作用をもちながら安全性が高いため、今後ますます配合商品が増えるでしょう。

悩みを解決するための選び方


レチノールはハリ肌や、乾燥小じわに効果的でとても人気が高い成分です。
現在では、ドラッグストアやネット通販でも多くのレチノール化粧水が販売されています。

レチノール化粧水を選ぶ際には、どのような点を気を付けていけばいいのでしょうか。
下記の6つの方法で自分に合う、レチノール化粧水を見つけましょう。

保湿力の高さで選ぶ 


レチノールはハリケアにおすすめの成分ですが、大人女子の肌にはうるおいも欠かすことができませんよね。
レチノールと一緒に配合されている保湿成分もチェックしましょう!

主に、お肌にうるおいを与えてくれる保湿成分には次のようなものがあります。


肌にうるおいを与える保湿成分
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・セラミド
・エラスチン
・プラセンタ
・グリセリン

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湯浅みちこ
湯浅みちこ
美容家・コスメコンシェルジュ
レチノールと保湿に優れた成分を同時に取り入れることで、はずむようなつや肌を目指せます。特にヒト型セラミドは、敏感肌や乾燥肌の保湿ケアにおすすめです。レチノールとヒト型セラミドが配合されたプチプラ化粧水もあるので、ぜひチェックしてみてください!

レチノールの種類で選ぶ|成分表示の表記を必ずチェック


化粧水に配合されるレチノールは、主に3種類あります。
パッケージや販売ページの「成分表示」をチェックしてみましょう。


・パルチミン酸レチノール(レチノール誘導体):
レチノールの安定性を高めたレチノール誘導体。一般化粧品に配合され、肌にハリを与える効果がある。
・酢酸レチノール:
安定性のあるレチノールで、肌への浸透力が高い。肌にハリを与える効果がある。
・レチノール:
肌刺激はやや強めだが、化粧品配合の中ではハリや小じわケアに効果が高い。純粋レチノールは資生堂が「シワを改善する」効果効能を医薬部外品で認可されている。

初めての方は肌刺激がマイルドな「パルチミン酸レチノール」や「酢酸レチノール」がおすすめです。

日本で唯一、医薬部外品の認可を受けたレチノール化粧水は資生堂の「レチノサイエンス ローションAA」。有効成分として酢酸レチノール、ビタミンE誘導体(肌荒れ予防)を配合しています。
(※2022年10月現在)

配合濃度で選ぶ


化粧品の配合濃度というのは、実は一般消費者にはわかりにくいのが難点と言えます。
レチノール化粧水は、美容液やクリームと比べて配合濃度が低いため、記載されていない場合も。

例えば「レチノール3%配合化粧水」と言っても、レチノール原液を3%配合している場合が多いからです。レチノール原液というのは、レチノールをエタノール油脂成分に混ぜたものを原液と呼んでいます。成分の原液には定義がなく、少量でも溶かしていれば「原液」と言えるのです。

そのためレチノール原液がどれだけの濃度か不確かなため、正確な濃度は消費者にはわかりません。
化粧水ではあまり参考になりませんが、ある程度の目安として選ぶことはできます

低刺激設計で選ぶ


通常の低刺激設定の化粧水であれば、「グリチルリチン酸ジカリウム」や「ビタミンE誘導体」などの抗炎症成分が配合されていることが多いです。

しかし、レチノール化粧水には有効成分として抗炎症成分が配合されている商品がほぼありません。

現在レチノール化粧水で、医薬部外品の抗炎症成分が配合されている化粧水は資生堂の「レチノサイエンス ローションAA」のみです。(※2022年10月現在)

低刺激のレチノールを探すなら、「パルチミン酸レチノール」や「酢酸レチノール」がおすすめ。
肌への刺激が少なく、初めて使用する方や、刺激を感じやすい方でも使いやすい成分です。

その他には、配合成分の組合わせが少なくシンプルなものを選ぶと、肌の刺激になる要因が減ります。

好みの香り・テクスチャーがおすすめ


レチノール化粧水を心地よくスキンケアで使い続けるためには、季節や肌の状態に合わせて自分好みの香りやテクスチャーであることが重要です。

香りは無香料がおすすめですが、香りがあるほうが使っていてテンションが上がるようでしたら、事前に自分好みの匂いかチェックしておきましょう。

化粧水の使用感を見分けるコツは?


化粧品の全成分表記は配合量の多い順に記載されているため、成分表をチェックすることでおおよその使用感を見分けることが可能です。化粧水は配合成分の大部分が水なので、その次に書かれている成分を確認しましょう。


1.グリセリンの場合:やや粘性のある成分で、しっとりめの使用感になる
2.BG・DPGの場合:グリセリンと同じ働きをしますが、べたつきはグリセリンより少ない
3.エタノールの場合:さっぱりとした使用感で、商品によっては清涼感がある

プチプラ・デパコス、続けやすい価格帯をチョイス


スキンケアは毎日続けることが大切。継続して購入できる価格かどうかも商品選びのポイントです。

化粧水の価格は1,000円未満のプチラプ商品から、10,000円以上するデパコス商品まで数多くありますが、その違いは独自成分や配合成分により異なります。

プチラプだから効果がない、デパコスだから効果が高い、という単純なものではなく、自分の肌悩みに合う成分を見極めながら、継続利用可能な価格帯で商品を探しましょう

レチノール化粧水の価格帯は?


レチノール化粧水も他の化粧水と同じで、1,000円台から10,000円を超えるものまで、幅広い価格帯で展開しています。初めてレチノールアイテムを使う人には、チャレンジしやすい低価格帯のものがおすすめですが、不安が強いならBAに相談しながら購入できるデパコスのレチノール化粧水もおすすめです。

また、ドラッグストアで気軽に購入できるレチノール化粧水も多いので、学生さんはテスターなどを試しながら購入してもいいですね。

1ヵ月使い続けられるかも確認しよう


レチノールは即効性のある成分ではなく、効果を実感できるまでに2、3か月かかることもあります。肌の生まれ変わりであるターンオーバー周期を考慮して、最低でも1か月、理想を言えば6か月は使用を継続するのが望ましいといえるでしょう。

価格はもちろん、肌との相性もチェックし、まずは1か月間使い続けられるか確認してくださいね。

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湯浅みちこ
湯浅みちこ
美容家・コスメコンシェルジュ
美容医療や美容皮膚科で処方されるレチノールは「医薬品」扱いになるため濃度が違います。医薬品の場合0.05%~0.2%、化粧品は0.04%以下が基準と言われています。(※原材料により表記は変わります)化粧品は医薬品に比べると効果がおだやかで、日常使いできるアイテムとして長期使用できます。

化粧水の基本の使い方


化粧水は正しいつけ方をすることで、より肌に水分を浸透させやすくできます。角質層を化粧水で満たし、後でつけるスキンケアの浸透を高める効果も。まずは基本的な化粧水の使い方を紹介します。

正しい化粧水の使い方手のひらでつけるコットンを使う
手順①化粧水を手のひらに適量とり、体温で温める
②両手で顔全体にやさしくハンドプレスしていく
③乾燥しやすい目元・口元は重ねづけする
①適量より少し多めの化粧水をコットンにつける
②顔の内側から外側に向けて滑らせていく
③鼻周りの細かい部分はコットンを半分に折ってなじませる
使い方のポイント・回数を分けて少しずつ重ねづけするイメージ
・体温で温めると角質層のすみずみまで浸透をサポート
・過剰なパッティングはひかえる
・摩擦を防ぐため適量より多めがベスト

おすすめの使い方


レチノール化粧水は通常の化粧水と同じように、洗顔後に使用します。


1.手に適量取り、顔全体になじませる
2.乾きやすい箇所には重ね付けする
3.ハンドプレスでしっかりと浸透させる

レチノール化粧水を初めて使用し、肌がヒリヒリする場合は化粧水の量を減らす」「別の化粧水を先につけワンクッションおいて使う」など工夫してみてください。

レチノール 化粧水後のスキンケアのポイント


レチノールをスキンケアに取り入れるときは、保湿を入念にしましょう。
レチノールを使用しているとターンオーバーが促進され、同時に肌は乾燥しやすくなります。保湿が不十分だとレチノールの良い影響を実感できないばかりか、肌荒れなどを起こしてしまうことも。

レチノール化粧水を使用したあとはヒアルロン酸やセラミド、コラーゲン類など、保湿力の高い成分が配合された美容液や乳液でしっかりケアしてください。

化粧水と乳液の順番


製品に特別な記載がない限り、化粧水と乳液では化粧水を先に使用します。

乳液は化粧水よりも油分が多く、乳液を先に使用すると油分が肌表面で化粧水の水分を弾いてしまい、成分の浸透を妨げてしまうからです。

肌のうるおいは水分と油分の絶妙なバランスで成り立っており、どちらが欠けても健やかな状態は保てません。水分と油分をバランスよく肌に届けるために、化粧水と乳液の順番はきちんと守りましょう。

化粧品はライン使いがおすすめ?


基本的に、メーカーはライン使いすることを想定してアイテムを作っています。組み合わせて使うことで相乗効果を期待できる成分を配合したり、相性のいい成分を配合したり、互いの不足を補う成分を配合したりなど、考え方はさまざま。

そのため、可能であればライン使いが理想ではありますが、肌との相性や好みの使用感かどうか、そして価格など、あらゆる面を考慮した結果単品使いを選択するのであれば、それはけして悪いことではありません。

化粧水はたっぷり使う方が肌に良い?


たっぷり使用すればその分高い効果を得られると思いがちですが、そう単純ではありません。肌は無限に化粧水を吸い込むものではなく、浸透できる量には限界があります。
それを越えて塗布し続けても、肌表面にとどまるだけで意味はありません。

コスパの面からも、化粧水の使用量はメーカーが提示している量で十分といえるでしょう。もちろん、肌状態によっては少し多めの使用がおすすめの時もありますが、適量を超えないようにしてくださいね。

化粧水は肌の奥まで浸透する?


化粧水に限らず、化粧品が肌に浸透するのは肌の表面にある角質層のみです。角質層はわずか0.02ミリほどの厚みしかありませんが、肌のうるおいを守る細胞間脂質や天然保湿因子などが存在する大事な場所。

スキンケアの目的はこの角質層をうるおわせることであり、肌をみずみずしく健やかな状態に保つためには、肌の奥ではなく角質層こそが重要なのです。

化粧水は季節・年齢で変えた方が良い?


肌は不変のものではありません。加齢はもちろん、季節や天候、心身の状態など、ちょっとしたことで調子が変わります。
そのため、スキンケアも臨機応変に変化させていくことが大切。

普段から肌の様子をチェックし、必要に応じて化粧水も変えていきましょう。とくに、季節の変わり目は慎重に肌の様子を確認してくださいね。

レチノール化粧水を使う際の注意点


レチノールは敏感肌や肌質により、刺激が出る場合があります。またレチノールは紫外線にあたると分解されやすいため、保管にも注意が必要です。

そこで、事前知識として知っておくべき内容を5点お伝えします。

夜の使用を推奨|朝の使用時の注意事項


レチノール化粧水は、朝夜と使用することができます。夜は普段のスキンケアに取り入れて使って問題ありませんが朝の使用時には注意が必要です。

レチノールは紫外線の影響を受けやすい成分のため、朝使用したら日焼け止めは必ず塗ってくださいね

敏感肌の人は使用に注意|ナイアシンアミドの使用を推奨


敏感肌の方はレチノールの使用で刺激を感じる場合があります。

化粧品で何度か肌荒れやかぶれを起こしたことがある方は、レチノールは使わないほうが無難でしょう。
特に荒れた肌に使用すると、ヒリヒリしたり、しみたりすることも。

ハリ肌ケアを行いたいならナイアシンアミドがおすすめです。刺激が少なく敏感肌の方でも負担が少なく使用できます

初めての人は「低濃度」を「2~3日おき」で使用する


レチノールは、肌に慣れるまで時間がかかる人もいます。そのため初めて使用する場合は、低濃度のものを2~3日おきに使用しましょう

2~3日おきに慣れたら、夜のみ使用→朝夜使用など頻度を上げていくことをおすすめします。

効果の弱い「パルミチン酸レチノール」や「低濃度のレチノール」から始めよう


日本で化粧品にレチノールを配合する場合、レチノールそのものの濃度は0.1%以下であることがほとんどです。(「レチノール〇%」と表記している場合、多くがレチノール原液を指します)
安全性は十分考慮されていますが、不安な場合は「低濃度」をうたうアイテムから使用しましょう。また、パルミチン酸レチノールは化粧品に使われるレチノールのなかではもっとも効果と刺激性が小さく、安定性も高い成分です。

レチノール初心者さんでも使いやすいので、不安な人はパルミチン酸レチノールからスキンケアに取り入れるのがおすすめですよ。

直射日光を避け密閉して保管


レチノールは紫外線により分解されやすい成分です。そのため直射日光を避け、密封して保管することが大切。
洗面台やドレッサーに置きっぱなしにせず、日光が当たらない場所にしまってくださいね。

シワ改善には継続的な使用が必要


化粧品の効果を実感するためには、ある程度長い期間継続使用するのが鉄則です。
シワ改善を目的とする場合、ただ表皮に働きかけるだけではなく、コラーゲン繊維を生み出す線維芽細胞を増やしたり働きを活性化させたりする必要があるため、さらに長い期間のケアが必要になります。

半年から1年は継続して使用し、肌の変化をじっくりと待ちましょう。

化粧水以外のアイテムでレチノールを取り入れるのもおすすめ


レチノール化粧水のなかに気に入るものがない場合、クリームや乳液、美容液などでレチノールを取り入れるのもおすすめです。とくに美容液の場合、レチノール以外にも優秀な保湿・美容成分が配合されていることが多く、より高い満足感を得られるでしょう。

ただし、油性成分であるレチノールは化粧水以外だと配合濃度が高くなりがち。使用前にはパッチテストを行い、肌との相性を確認するようにしてください。

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湯浅みちこ
湯浅みちこ
美容家・コスメコンシェルジュ
レチノール化粧水は、比較的低濃度なため朝も使用できます。ただし、A反応が出ているときはバリア機能が低下しがちなので、朝の使用はお休みしたほうがいい場合もあります。A反応だと思っていたが、実は肌似合わない場合もあるので適切な判断が必要。目安として肌荒れが1カ月以上続く場合は、使用を中止し医師に相談しましょう。

レチノール化粧水に関するQ&A

Q

肌荒れした時の対処法は?

A

レチノールを使用したときの肌荒れが「A反応によるもの」なのか「肌に合わない」のか、その見極めによって対処法が変わります。A反応であれば、使用頻度や量を控えながら少しずつ慣らしていくことでクリアできます。肌似合わない場合は、使用を中止してください。見極めの基準として、使用頻度や量を減らしても肌荒れが続く場合は、肌に合わないと判断します。

Q

プチプラでも効果はある?

A

レチノール化粧水は、プチプラでも効果があります。化粧水の価格というのは、同じ種類のレチノールを配合していても商品によって価格が変わります。価格が高い化粧水にはレチノールの濃度が高いものや、レチノール以外の原価の高い成分を配合している場合も。化粧品というのは、単体の成分だけで判断するではなく、配合成分による相乗効果も高いと考えられます。

Q

シミやニキビが悪化することはある?

A

レチノールはシミやニキビ肌にも効果的な成分のため、通常のスキンケアで使っても悪化しにくいでしょう。悪化するとすれば、朝使用時にUVケアをしなかった場合や、炎症ニキビに使用してしみる場合が考えられます。

Q

拭き取り化粧水ってどうなの?

A

レチノールが配合された拭き取り化粧水は、角質ケアに高い効果を期待できる一方、レチノールによる作用と拭き取りという物理的摩擦によって、肌への刺激リスクが高くなります。使用する際には肌の様子をこまめにチェックし、異常が現われたらすぐに使用を中断しましょう。

Q

無印でレチノール配合の化粧水は販売されている?

A

2022年10月現在、無印にレチノール配合の化粧水はありません。レチノールと似た働きをするナイアシンアミド配合の美容液はあるので、気になる方はチェックしてみてください。

低刺激&手軽にうるおいふっくら肌へ整える


レチノールのハリ肌効果は、比較的短期間でも感じることができます。特に全顔使用できる化粧水はふっくらとしたうるおい肌に導いてくれるうれしいアイテムです。

レチノールを取り入れるなら、まず化粧水からチェックしてくださいね。

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