公開日: 2023年04月25日
睡眠不足やお酒を飲んだ翌朝、または長時間の立ち仕事の後など、顔や足のむくみを感じたことがある人は多いのではないでしょうか?
むくみは体内の水分によって生じるものですので、基本的にはその日のうちに消えてくれます。ですが、中にはなかなかとれないむくみが存在し、そういった場合には病気が潜んでいる可能性もあります。
【腎機能障害】足や手、顔がパンパンに腫れたようにむくむ
【心不全】むくみが続いてしまい、息切れがしやすい
【肝硬変】お腹に水が溜まったり、足にむくみが出やすくなる
など、放っておくと危険なものもあります。
むくみがとれない、むくみがひどいという場合には、専門医の診察を受けることをオススメします。
※監修者は「むくみは病気のサイン?」などについて監修をおこなっています。おすすめに掲載している商品は監修者が選定したものではなく編集部が口コミを集計したものです。
むくみは日常的に起こりやすいものでもありますが、病気のサインである可能性もあります。これから紹介するような特徴がある場合には、注意しましょう。
腎臓病が起こると、足や手、顔がパンパンに腫れたようにむくみます。腎臓の糸球体と呼ばれる部分は、血液のろ過をする働きがあります。この部分に障害が起こると、ろ過のフィルター機能を持つ部分が異常をきたし、血液のろ過ができなくなります。
フィルター機能に障害が出ることで塩分や余分な水分の排出が滞り、体がむくみやすくなるのです。最悪の場合腎不全になることもあるので、注意が必要です。
むくみは放っておくと、心臓病にも関わる危険な症状です。心臓の機能が低下すると体内の血流が悪くなり、水分の排出もうまくいかなくなります。その結果、体内に水分がたまってむくみが起こってしまうのです。
むくみは心不全の前兆の一つと言われています。むくみが続く場合など、違和感を感じる場合には早めに病院を受診しましょう。
むくみは肝臓の機能の異常を示すものでもあります。肝硬変になると、体内でタンパク質を十分に生成することができなくなってしまいます。その結果、ホルモンの作用によって腎臓への血流が悪化。水分を体にため込んでしまうようになるので、むくみの症状が出やすくなってしまいます。
むくみが悪化すると歩きにくくなり、転倒などの事故につながる恐れもあるので注意が必要です。
むくみは、体内にタンパク質が不足する状態になると、起こりやすくなります。タンパク質の一種であるアルブミンという成分は、血管外と血管内の水分量が保たれるもの。しかしアルブミンの量が減少するとこのバランスが崩れ、水分が血管外に増えてむくみが発生してしまうのです。
アルブミン不足を防ぐためには、栄養バランスの良い食事を摂取することが重要です。
下肢静脈瘤は、気付かない人も多い軽度の病気です。症状としては、下肢の静脈がコブのように固まって見える状態になること。命に関わる大きな症状ではないものの、進行するとむくみがひどくなったり、足がつりやすくなったりします。
体内で血液の逆流を防ぐ弁が機能しなくなることによって起こるもので、血液の逆流によって血管が拡張し、むくみます。長時間同じ姿勢でいるなどして体を動かさないと起こりやすいので、気をつけましょう。
リンパ浮腫というのは、リンパ管によって回収されずに残ったリンパ液がたまって起こるむくみのことです。また、手術でリンパ節を除去したり、放射線治療でリンパの流れが滞ることで起こる場合もあります。
リンパ浮腫は悪化すると手術をしないと治すことが難しいですが、軽度であればセルフケアでの改善も可能です。リンパマッサージを積極的に行い、ケアをしていきましょう。
エコノミークラス症候群とは、長時間同じ姿勢でいることによって血流が滞り、静脈に血栓ができてしまう病気のことです。もともとは飛行機に長時間乗っていることで発症することが多かったことから、この名前がつけられました。
足のむくみにおいては一番深刻な病気とされており、血流が悪化することで命にかかわることもあります。対策としては適度に体を動かし、血流を悪化させないことが大切です。
蜂窩織炎というのは、皮膚と皮下の細胞組織の間に起こる最近の感染症です。発症すると、皮下の部分が赤く腫れ、痛みが出ます。患部が熱を持ち、悪化すると悪寒などの症状が出る場合もあります。
蜂窩織炎は、リンパ浮腫などが起こっていると発症しやすくなります。むくんで膨らんでいる部分に細菌が入り込みやすくなるからです。まずは原因となるリンパ浮腫などの対策が必要です。
皮膚病変は、皮膚の疾患に伴って皮膚が腫れることです。虫刺されやしもやけなどの日常的に起こりうる症状によって起こるので、注意しなければなりません。また、湿疹や皮膚炎などによってむくみのように皮膚が膨らんでしまうことがあります。
筋内血腫というのは、目に見えない筋肉内や関節内で起こる出血による血腫です。出血によって起こった血腫は筋肉を圧迫するので、痛みや腫れを伴う場合があります。
また、皮膚が動かしにくくなったり、熱を持つこともあるので注意が必要です。
むくみが軽度であればセルフケアで改善できる場合もありますが、症状が重い場合には自身のケアではどうにもならないこともあります。なかなか改善しないという場合や、以下のような症状が見られる場合には病院を受診しましょう。
むくみは、体内に水分が溜まることで徐々に症状が現れるのが特徴です。しかし、ある日突然ひどくむくんでいる場合には、病気の可能性もあるので注意が必要です。
むくみというよりは腫れのような症状の場合、病気の症状である可能性が高いので、早急に病院を受診してください。
症状がむくみだけである場合、セルフケアで改善できる場合もあります。しかし、むくみだけでなく様々な症状が見られる場合には、病気が潜んでいる可能性があるので要注意。
例えば、悪寒や痛み、腫れなど。これらの症状が見られる場合には、早めに病院に行ってみてもらった方が良いでしょう。
単なるむくみの場合には、原因がわかれば改善も早いです。お酒を飲みすぎたり、栄養が偏っていたりする場合、生活習慣を改善することで次第にむくみは治まってくるはず。
しかし、対策をしてもなかなかむくみが治らないという場合には、何らかの病気が潜んでいる可能性があります。病院で一度みてもらった方が良いでしょう。
むくみや腫れが悪化すると、腹痛を引き起こすこともあります。皮膚のむくみがひどくなると血管などを圧迫して痛みが出ることもあり、これがお腹の張りや腹痛をもたらすケースが多いのです。
むくみをそのままにしていると、さらに悪化して腹痛もひどくなってしまう場合があります。早めに対処することが大切です。
むくみは普通に生活していても起きることが多いですが、通常はその日のうちに消えます。しかし、むくみが続く場合は、腎機能障害、心不全、肝硬変などの病気の可能性があります。ひどいむくみや解消しないむくみがある場合は、念のため専門医に診てもらいましょう。