日焼け止めの選び方|利用シーンでSPF値とPA値を使い分け紫外線対策を完璧に!

更新日: 2023年05月10日

日焼け止めの選び方|利用シーンでSPF値とPA値を使い分け紫外線対策を完璧に!

日焼け止めの選び方は、SPFPA数値使い心地肌への負担落ちにくさなどを確認し、自分の肌に合うのか、生活のどんなシーンで使うのか、使い心地を加味して選ぶことが大事です。

その他にも、肌に優しい成分は配合されているか、焼けないと評判のブランド商品はどれかなど、総合的に見て選んでいきましょう。

日焼け止めを選ぶときは、まずSPFやPAの数値を見ます長時間外に出るのか室内で過ごすことが多いのかによって数値が変わってきます。

外出やスポーツでしっかりと紫外線をガードしたい場合は、SPF50+やPA++++の日焼け止めを選ぶと安心です。

また、日焼け止めにはたくさんのタイプがあります。サラッとしてるもの伸びが良いもの手が汚れないもの、自分の好みに合った日焼け止めを使いましょう。

肌に合うかを確かめるには、日焼け止めに入っている成分に注目します。肌に優しいノンケミカルかどうかを確認しましょう。ノンケミカルは「紫外線吸収材」を使用していないので、肌に負担が少ないのが特徴です。

市販で販売されているブランドの日焼け止めは、それぞれ特徴が違います。安価なものから高価なものまであり、高価なものほど紫外線をカットするというわけではありません。ブランドごとの特徴を理解したうえで選ぶようにしましょう。

日焼け止めの選び方は、SPFやPAの数値、生活のシーン、肌に合っているか、肌に優しい成分が配合されているかなど、総合的に判断することが大切です。

また、肌に合わない日焼け止めを使うと、肌荒れを起こすことがあるので注意が必要です。自分が使いたい日焼け止めがある場合は、その特徴をしっかり確認してから選びましょう。

※監修者は「日焼け止めを選ぶ時のポイント」「日焼け止めで焼けないと評判のブランドでの商品の選び方は?」などについて監修をおこなっています。掲載している商品は、監修者が選定したものではなく編集部が口コミをランキング集計したものです。
※掲載商品は選び方で記載した効果・効能があることを保証したものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている内容・商品説明をご確認ください。
※本記事で紹介している日焼け止めうち、ニキビ予防や美白の効能・効果が認められているのは医薬部外品のみです。
※本記事における「シミ」とは「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」又は「日やけによるしみ・そばかすを防ぐ」ことをさします。
※本記事における「くすみ」とは汚れや古い角質によるくすみのことをさします。
※「ノンコメドジェニックテスト済み」はすべての人にニキビが発生しないということではありません。
※本記事でいう「美白」とはメラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐことをさします。
※本記事でいう「エイジングケア」とは年齢に応じたケアのことをさします。

日焼け止めは使うシーンにあわせてSPF値とPA値で選ぶのが鉄則!

日焼け止めは、紫外線カット効果の強さを「SPF」「PA」という数値で表します。SPFやPAは数値や+の数が多くなるほど、紫外線カット効果が高くなりますが、そのぶん肌への負担が増えてしまうこともあります。

そのため以下の表を基準にシーンに合わせて日焼け止めを選びましょう。

SPF値PA値利用シーンイメージ
SPF15~30PA+~++室内で過ごす場合や軽い散歩
SPF20~40PA++~+++屋外での軽いレジャー・スポーツ
SPF40~50+SPA+++~++++屋外での激しいスポーツ、炎天下でのレジャー

UVカット効果は数値が高いほど期待できますが、その分肌への負担も大きくなってくるので、利用シーンに合わせて適切な数値を選ぶことが大切です。

近所へのお出かけであればSPF15~30、PA+~++の日焼け止めを選び、日中屋外でレジャーを楽しむのであればSPF20~40、PA++~+++以上の日焼け止めを選びましょう。

普段使い用とレジャー用に分けて日焼け止めを持っておくと便利ですよ。

肌質に合わせて選ぶ

日焼け止めは肌に直接塗ったりつけるものなので、肌質との相性は重要です。

脂性肌・敏感肌・乾燥肌・混合肌で合う日焼け止めが変わるのでチェックしていきましょう。

脂性肌(オイリー肌)の人はどんな日焼け止めを使うべき?


脂性肌(オイリー肌)の人は、日焼け止めのテクスチャーが肌に合わず不快に感じたり、肌トラブルが気になったりしがち。
 
そのため脂性肌(オイリー肌)の人が日焼け止めを選ぶときは、サラサラとした軽い付け心地のものや、化粧崩れ防止成分が配合されたものがおすすめです。

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岡本妃香里
岡本妃香里
日本化粧品検定1級 美容ライター
ベタつきが気になる場合は、ジェルタイプのものを選ぶと使いやすいでしょう。近頃ではジェルタイプでも汗や水に強く、しっかりと紫外線を防いでくれる商品が増えてきました。SPFやPAの値に注目することも大切ですが、使っていてストレスを感じない日焼け止めを選ぶことも大切です。

脂性肌が何より重要視したいのはテクスチャー


脂性肌の人が日焼け止めを不快に思う原因は、日焼け止め特有のベタつきのあるテクスチャーですよね。紫外線をたくさん浴びやすい暑い季節は、ただでさえ皮脂や汗で肌トラブルが起きやすいもの。 

日焼け止めのベタつきによって、さらに悩みが増えるのは避けたいところです。脂性肌の人は、次のようなテクスチャーの日焼け止めを選ぶのがおすすめ。

しっとり感を大切にしたい


水分と油分の両方が多い脂性肌にとって、日焼け止めに保湿成分は必要ないように感じますが、それは間違い。保湿が足りないと水分の蒸発を防ぐために皮脂が過剰分泌されてしまい、ベタつきや化粧崩れの原因になります。
 
しかし、油分が多く保湿力が高すぎるのも毛穴がつまる原因となるため注意が必要です。しっとりとした保湿感は大切にしつつ、クリーム感が強く重ためのテクスチャーのアイテムは避けましょう。

みずみずしい使い心地


ジェルタイプなどみずみずしい使い心地の日焼け止めは、脂性肌にぴったり。化粧水のようなテクスチャーで肌に密着しやすく、ベタつきも気にならないでしょう。

しかし水分が多い日焼け止めは汗や水に弱いタイプも多いため、こまめな塗り直しが必要です。

サラッと感を重視


脂性肌のテカりやベタつきを抑えるためには、肌に塗るとサラッとした質感になる日焼け止めを選びましょう。

「皮脂崩れ防止成分」「皮脂吸着パウダー配合」をうたうアイテムがおすすめです

敏感肌の人はどんな日焼け止めを使うべき?

敏感肌の方は、日焼け止めを使用して「肌がかぶれた」「肌が荒れた」などという経験はありませんか?日焼け止めには、敏感肌やアレルギー肌には合わない成分が配合されている場合があります。
下記の2点をクリアすれば、敏感肌やアレルギー肌でも使える日焼け止めが見つかりますよ。

ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)の日焼け止め


日焼け止めは「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤(ノンケミカル)」の2つのタイプがあります。

紫外線吸収剤は、紫外線を収し、別のエネルギーに変換し紫外線を防御。一方で紫外線拡散剤には、紫外線を物理的に跳ね返して防御する役割があります。


紫外線吸収剤
・メリット:白浮きしにくく、なめらかな使用感 高SPFの商品が多い
・デメリット:敏感肌には刺激になる場合がある 光変成するため時間とともに劣化する
紫外線拡散剤
・メリット:低刺激なため子供や敏感肌向き 光変成しないため劣化せずに持ちがいい
・デメリット:白浮きしやすい、落としにくいタイプがある SPFがやや低め


近年は「紫外線吸収剤」と「紫外線拡散剤」の両方を取り入れたハイブリッドタイプも。
それぞれのメリットデメリットがありますが、敏感肌には光を反射させる「紫外線拡散剤(ノンケミカル)」は、肌負担が軽くおすすめです。


肌に優しい紫外線拡散剤の日焼け止め
①&be(アンドビー)UVミルク(Clue)
②なめらか本舗 リンクルUV乳液(常磐薬品工業)
③ UVトーンアップベース(セザンヌ)
④キュレル UV カット デイバリア UV ローション【医薬部外品】(花王)
⑤プロテクター センシティブ(イプサ)
⑥トランシーノ 薬用ホワイトニングUVプロテクター【医薬部外品】(第一三共ヘルスケア)

金属アレルギーの方は酸化亜鉛使用は避ける


敏感肌だから紫外線拡散剤(ノンケミカル)を使ったのに、肌が荒れたりかぶれたりする方は金属アレルギーがあるかもしれません。

紫外線拡散剤は「酸化チタン」「酸化亜鉛」という2つの成分で紫外線をカットしています。「酸化亜鉛」は金属アレルギーの方には合わない場合があるため注意が必要です。

金属アレルギーの方は、全成分で「酸化亜鉛」と書いてあるものは避けたほうがいいでしょう。ここ数年で酸化亜鉛不使用のノンケミカルの日焼け止めの発売が増えてきたのでご紹介します。


酸化亜鉛不使用の日焼け止め
①エーデルワイス UVプロテクト(ヴェレダ)
②日焼け止めミルク SPF30(無印良品)
③メンターム  ベルディオUVマイルドジェルN(近江兄弟社)
④パックスベビー うるおいUVクリーム(太陽油脂)
⑤M-mark series アミノ酸日焼け止め乳液(松山油脂)

無印良品の商品はパッケージがよく似ていますが「日焼け止めジェル」「薬用美白日焼け止めミルク」「敏感肌用日焼け止めミルク」の3点は紫外線吸収剤配合タイプです。ノンケミカルかつ酸化亜鉛不要のタイプは日焼け止めミルク」のみなので間違えないようにしてくださいね。

敏感肌の方が日焼け止めの使用に注意が必要な理由


敏感肌の方は日焼け止めで紫外線からしっかりと肌を守る必要がありますが、敏感になった肌は時に日焼け止めのベタつきが肌の負担となり思わぬ肌トラブルを招くことも。

敏感肌の方は、なるべく低刺激性の肌に負担が少ない日焼け止めを選びましょう。商品パッケージに「低刺激性」と表記されている日焼け止めを探しましょう。

また、日焼け止めには、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」を使用した商品がありますが、敏感肌の方で「紫外線吸収剤」が肌に合わない方は、不使用のものがおすすめです。商品を選ぶ際に「紫外線吸収剤不使用」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」などと表記されているかを確認してください。


日焼け止めに配合されるUVカット成分
紫外線吸収剤(ケミカル)
紫外線を吸収し化学反応を起こして防ぐ
紫外線散乱剤(ノンケミカル)
紫外線を物理的に跳ね返して防ぐ

乾燥肌の人はどんな日焼け止めを使うべき?


肌の状態や目的に合ったアイテムをシーン別に選ぶのも大切です。肌の負担をなるべく小さくし、肌トラブルを避けましょう。

ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲン、アミノ酸などの保湿成分が配合されている製品を選びましょう。

特にクリームやジェルタイプは保湿力も高く、肌に潤いを与えてくれるのでおすすめ。

またアルコールは肌の水分を奪うことがあるため、アルコールフリーの日焼け止めも乾燥肌には良いと言えるでしょう。

混合肌の人はどんな日焼け止めを使うべき?

軽い使用感でさっぱりとしたジェルタイプが、保湿力と皮脂対策のバランスがよく肌に普段をかけずに使用できるためおすすめ。

混合肌は乾燥部分と脂性部分が混在しているため、保湿成分と皮脂吸収成分が両方含まれている商品が理想です。

日焼け止めのタイプで選ぶ


日焼け止めには、さまざまな形状があるため、テクスチャーや保湿感で選ぶこともできますよ。

ジェル|軽やかなつけ心地で肌の負担感が少ない


ジェルタイプは軽やかなみずみずしいテクスチャーで、さらっとした仕上がりが魅力の日焼け止めです。ジェルタイプになると、ほとんどが紫外線吸収剤配合の商品になります。
敏感肌の方がジェルタイプを選ぶなら、紫外線吸収剤の配合量が少ない、SPFが低めの商品を選びましょう。

クリーム|保湿感でしっとり仕上がる


クリームタイプは油分が配合されるため、乾燥しがちな肌を保湿しうるおいを与えてくれます。肌にしっかりフィットし、くずれにくいというメリットがあります。

ミルク・ローション|軽い使い心地で肌なじみが良い


柔らかなミルクタイプは、なじみやすさと適度な保湿感があり、肌質を問わず使いやすいタイプと言えるでしょう。紫外線拡散剤の種類が多く、ハリ肌や美白ケア、肌を明るく見せる美肌効果があるタイプなどは非常におすすめです。

スプレー|手を汚さず塗り直しもしやすい


スプレータイプの日焼け止めは、手を汚さずまんべんなく塗れるため、日焼け止めを塗りなおしたいときにおすすめです。

また、メイクの上や髪の毛・頭皮にも日焼け止めを塗りたい方は、スプレータイプの日焼け止めを1本持っておくと良いでしょう。

ただし、スプレータイプは透明で塗ったところがわかりづらいので、塗り忘れがないか確認しにくいというデメリットがあります。
顔とボディの日焼け止めとして使う場合は、まずはじめに通常の乳液タイプを使用し、外出先での塗り直しにスプレータイプを使うのがおすすめです。

また、目や鼻に直接入り込んでしまう危険性もあるので、スプレーを直接顔に吹きかけないようにしてください。顔に塗る場合は、まず手のひらにスプレーして日焼け止めを手に取り、顔全体になじませましょう

パウダー|ベースメイクの仕上げやメイク直しに


パウダータイプはメイクの仕上げに使えるだけでなく、メイク直し時のUVケアにおすすめです。メイクをした状態の肌に、クリームやミルクタイプの日焼け止めは使用しづらいですよね。石鹸でオフできるタイプが多いため、肌負担が少ない点も魅力。

スティック|メイク直しや塗り直しに便利


手を汚さずにサッと塗れるスティックタイプは、外出時の塗りなおしに便利です。形状が固形のため厚塗り感が出やすく、顔などの細かいパーツは指でのばしてなじませる必要があります。

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敏感肌の人はほかの人より肌のバリア機能が低くダメージが出やすい肌状態のことを言います。実際に顔へ使う前にパッチテストを行うことで、肌へのダメージに対して不安になりながら使うことを防ぐことができます。

保湿力の高さで選ぶ


保湿力がある日焼け止めなら、クリームやミルクタイプがおすすめです。下記の成分が配合されているかチェックしてみましょう。
通常のスキンケアと同じように、水溶性と油溶性の保湿成分が配合されていることがポイントですよ。


肌を保湿するうるおい成分
・グリセリン
・ワセリン
・ホホバ種子油
・スクワランオイル
・植物オイル
・セラミド
・ヒアルロン酸
・コラーゲン

洗い流しのしやすさで選ぶ|石鹸で落ちる・お湯オフ対応かチェック


専用のクレンジングがいるものより、石鹸やぬるま湯で落ちるものを使うことがおすすめ。専用のクレンジングが必要なものは肌への密着感が高い分、落としにくくなっています。
 
石鹼で落ちるタイプを使っても洗い流しは、いつも使っているメイク用のクレンジングを使いましょう。日焼け止めは脂性成分なので、脂性の汚れを落とすメイククレンジングのほうが被膜感を感じることなくスッキリ落とすことができます。

「クレンジング不要で落とせる」ものなら肌に残りにくい


肌への負担を考えるなら、落としやすさまでしっかり確認しておきたいもの。
せっかく肌への負担が少ない日焼け止めを使っても、あまりにも日焼け止めが肌から落ちにくいものだと、洗顔のときにこすったりして肌に負担がかかります

また、うまく落とせず肌に残ってしまう日焼け止め成分の影響で、肌荒れを起こしてしまうことも。

クレンジングを使っても落ちないほど強いウォータープルーフタイプのものは、肌の刺激のことを考えると避けるのが無難です。

石けんやお湯で落とせるタイプの日焼け止めは、パウダータイプのものや乳液タイプのものが多いです。簡単に落とせるタイプはSPF値が低めのものが多いですが、肌に優しいのが魅力。長時間つけない場合や、日差しが強くない場合には石けんやお湯で落とせるタイプを使い、アウトドア用と使い分けるのが良いでしょう。

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岡本妃香里
岡本妃香里
日本化粧品検定1級 美容ライター
ウォータープルーフタイプでも落としやすいものはありますが、なかには専用のクレンジングを使っても肌に残ってしまう日焼け止めもあります。紫外線から肌を守るという観点のみから考えたらウォータープルーフタイプの日焼け止めがおすすめですが、落としやすさを重視する場合は石けんで落とせると表記されているものを選んでみてください。

「フリー」「テスト済み」の表記をチェックして選ぶ


敏感肌の人が商品を選ぶときに役立つのは、商品パッケージの「◯◯フリー」「◯◯テスト済み」などの表記。以下、各種テストについて説明します。

表記チェック内容
アレルギーテスト済み▼ヒトの皮膚に対してアレルギー性がないことを確認するためのテスト
▼すべての人に皮膚トラブルが起こらないという意味ではない
ノンコメドジェニックテスト済み▼ヒトの皮膚に対して、ニキビのもとになるコメドができないことを確認するためのテスト
▼すべての人にコメドが発生しないという意味ではない
スティンギングテスト済み▼ヒトの皮膚に対してピリピリやチクチク、またはかゆみなどの皮膚刺激感がないことを確認するテスト
▼すべての人に皮膚トラブルが起こらないという意味ではない
パッチテスト済み▼ヒトの皮膚に対して刺激性がないことを確認するテスト
▼すべての人に皮膚トラブルがないという意味ではない

アレルギーテストは製品を繰り返し使ったときのアレルギー反応の有無を見るのに対し、パッチテストは1回の使用における製品の刺激性の有無を見ています。
 
「〇〇フリー」という表記は、「〇〇」が添加されていないという意味なので、過去に肌トラブルが起きた成分や避けたい成分であればその成分がフリーである化粧品を選ぶとよいでしょう。
 
これらの情報は、化粧品で肌トラブルが起きやすい敏感肌の人にとって、刺激になりやすい成分を避ける手助けになるはずです。

化粧下地など日焼け予防したい場所で選ぶ


日焼け止めは、顔に使うのか体に使うのかで選び方が変わります。


顔:保湿効果や肌をきれいに見せてくれるもの、凹凸カバーなど下地を兼ねた日焼け止め
体:のびの良さやさらっと感、ポンプ式などの使いやすい形状など考慮した日焼け止め
背中、髪:手が届きにくい背中や髪はスプレータイプの日焼け止め

スポーツで汗をかく、水に濡れるなどシーンで選ぶ

汗をかいたり海やプールに行ったりする予定がある方は、必ずウォータープルーフタイプのものを選ぶようにしましょう。水ですぐに日焼け止めの成分が流れてしまっては、どんなに丁寧に塗ってもすぐに日焼けしてしまいます。

逆に洗濯物を干したり短時間の外出をしたりするだけなら、ウォータープルーフじゃなくても大丈夫です。ウォータープルーフは水に強いことがメリットですが、オフするときに落ちにくいというデメリットもあります。シーンによってうまく使い分けましょう。

ノンケミカルかどうかで選ぶ


肌が敏感な方は、オーガニックと表記のあるもの赤ちゃん用の日焼け止めを選ぶのもよいでしょう。
とくに赤ちゃん用の日焼け止めは、肌の発達が未熟な状態でも使いやすいように無香料無着色など成分にこだわって作られています。

香料や着色料で肌が荒れやすい方は、赤ちゃん用の日焼け止めの中から自分に合うものを選ぶのもひとつの方法です。

ノンケミカルな日焼け止めとは、紫外線吸収剤などの化学物質を使わず酸化チタン酸化亜鉛などの成分で紫外線を反射させる成分を使用した日焼け止めのことを指します。肌への刺激が少なく、敏感肌の人にもおすすめです。

ノンケミカルの日焼け止めは紫外線吸収剤を使ったものと比べると紫外線防御効果はやや劣りますが、アレルギー反応を起こしにくいことが特徴です。

そのため、赤ちゃんや敏感肌の方向けに販売されている日焼け止めは、多くがノンケミカルとなっています。成分の関係で白浮きしやすい特徴があるので、状況に応じて使い分けましょう。

近赤外線、ブルーライトを防げるかどうかで選ぶ

肌に影響を与えるのは、紫外線だけではありません。近赤外線は紫外線よりも波長が長くさらに肌の奥深くまで到達します

紫外線のように肌が赤くなったり焼けたりすることはありませんが、たるみを引き起こす原因になると言われているためため注意が必要です。

またブルーライトは、シミやシワを引き起こすことが分かっています。日焼け止めを選ぶときは、紫外線だけでなく近赤外線やブルーライトも一緒に防げるものがおすすめです。

UVカットにプラスアルファの効果で選ぶ

日焼け止めの主成分は、紫外線散乱剤紫外線吸収剤です。このほかに、保湿効果、肌を引き締めたりうるおいを与えたり、肌荒れを予防したりする成分が配合されているものも数多く出ています。

引き締め成分としてはアスコルビン酸、うるおい成分としてはパルミチン酸レチノール、肌荒れ予防成分としてはグリチルリチン酸が代表的です。紫外線をカットするだけでなく、プラスアルファの効果も持ち合わせている日焼け止めを選ぶのも良いでしょう。

サンプル(試供品)があるかどうかで選ぶ

日焼け止めは商品によって使い心地が大きく異なります。できれば事前にサンプルでお試ししておくと安心です。テスターが置いてある場合はそちらを利用しても良いでしょう。

ただ、塗り心地は良くてもメイクとの相性が悪い場合もあるので要注意です。可能な限り、いつもと同じ条件で日焼け止めを試してみるようにしてみてください。

肌に優しいなど配合成分で選ぶ

とくに肌が敏感な方は、日焼け止めに配合されている成分もしっかりチェックしておきたいものです。代表的なものとして酸化チタンやアボベンゾン、チオサリルテトラペプチド-21やナイアシンアミドなどがあります。これらの肌に優しい成分が使われているかパッケージの表記を確認しましょう。


酸化チタン・酸化亜鉛:
紫外線散乱剤の成分です。酸化チタンや酸化亜鉛のみが使われた日焼け止めはアレルギー反応を起こしづらく、肌に優しいことで知られています。

アボベンゾン:
アボベンゾンは紫外線吸収剤の一種です。シミやたるみの原因となるUVAを防御する力に優れています。

チオサリルテトラペプチド-21:
美容液に配合されていることもある保湿成分です。また、肌荒れを予防する効果もあるため、肌が敏感な方に向いています。

ナイアシンアミド:
シワ改善、美白、肌荒れ予防、ターンオーバーを整える、ニキビ改善など、美肌効果の高い成分です。紫外線のダメージを防いだりくすみを改善したりする効果があります。

日焼け止めにはさまざまな成分が配合されています。肌荒れやくすみが気になる方は、チオサリルテトラペプチド-21やナイアシンアミドなどが配合されているかチェックしてみましょう

酸化チタン・酸化亜鉛

酸化チタン・酸化亜鉛はおもに紫外線散乱剤として使用され、肌に塗布すると紫外線を反射・散乱させ、肌に届く紫外線の量を減らすことができます。

また、散乱剤は肌に刺激が少なく、肌荒れやかぶれを起こしにくいため、敏感肌の方にもおすすめです。金属アレルギーのある方は使用に注意しましょう。

アボベンゾン

アボベンゾンは紫外線吸収剤の一種で、UVA波長域の紫外線を吸収する効果があります。UVAは肌老化やシミの原因となる波長帯であり、日常的に多く浴びるため、日焼け止めにはアボベンゾンが含まれることが多いです。

他の紫外線吸収剤と組み合わせることで、より幅広い波長帯のUVカット効果を得ることができます。

ただし、アボベンゾンは強めの成分で肌への刺激やアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、敏感肌の方や肌トラブルを抱えている方は注意が必要です。

ナイアシンアミド

ナイアシンアミドは、ビタミンB群の一種で、体内でニコチン酸から合成される栄養素です。

肌に様々な効果があり、美白効果や肌の保湿力を高める効果、皮脂の分泌を抑える効果、ターンオーバーを促進する効果などが確認されています。

紫外線による肌ダメージを防ぐ効果もあり、日焼け止めにも配合されることがあります。

肌に塗ったときに白くならないもので選ぶ

日焼け止めはしっかり塗らないとパッケージに表記されている紫外線防御効果が発揮されません。

白くなりやすい日焼け止めだと、十分な量を塗らずに少なめに塗ってしまう人が多いため、紫外線が日焼け止めでガードされず肌に影響が出てしまう可能性があります。

とくに紫外線散乱剤を使用した日焼け止めは白浮きしやすいことが特徴です。紫外線散乱剤の主成分として使われている酸化チタン酸化亜鉛がもともと白い色をしているため、紫外線散乱剤が使われている日焼け止めはどうしても白浮きしやすくなります。

最近はナノテクノロジーが発展したこともあり、白浮きしづらい商品が増えてきましたが、ノンケミカルの日焼け止めを選ぶときは白くならないか必ずチェックしましょう。

ベタつかないもので選ぶ

日焼け止めは商品によってベタつきが強く、使いづらいものがあります。

メイクが崩れたり化粧のりが悪くなったりする原因になるので、ベタつきがないかどうかも事前にしっかり確認しておきたいものです。ローションやジェル、スプレーなどはベタつきにくいタイプとなっています。

一方で油分が多く含まれているクリームやミルクはベタつくことがあるので注意しましょう。また、紫外線散乱剤は紫外線吸収剤よりもベタつきやすいことで知られています。

ベタつきが気になる方は紫外線吸収剤を使ったローションやジェル、スプレーがおすすめです。

どうしてもベタつきが気になってしまう場合は、上から軽くパウダーをはたくとサラッとした仕上がりになりやすくなります。

プチプラなもので選ぶ

数百円ほどで購入できるプチプラの日焼け止めもおすすめです。安いものでも使い心地が良いものが多く、白残りするものもそう多くはありません。

「プチプラでもきちんと紫外線対策ができるのか不安」と思う方もいるかもしれませんが、しっかりと紫外線から守ってくれるので安心してください。

価格の高さと紫外線の防御力は決して比例しません。プチプラでもしっかり肌に馴染んでくれるもの、ベタつかないもの、ウォータープルーフのものなど多くの日焼け止めが存在します。

持ち運びに便利なミニサイズで選ぶ

大容量でお得な日焼け止めも良いですが、持ち運びのことを考えるのならミニサイズがおすすめです。

ポーチやカバンに入れてもかさばらず、邪魔になりません。家で使うのは大容量サイズ持ち運びはミニサイズと使い分けても良いでしょう。日焼け止めは2~3時間おきに塗り直しが必要なので、持ち運びしやすいサイズのものを選ぶことが大切です。

ノンコメドジェニックの商品で選ぶ

ノンコメドジェニックとは、ニキビの原因となるコメド(毛穴が詰まった状態)ができにくいことを意味します。

ノンコメドジェニックテスト済みと記載があるものは、コメドができにくい=ニキビができにくい日焼け止めです。
絶対にニキビができないことを約束するものではありませんが、通常の日焼け止めと比べるとニキビができにくくなっています。

ニキビができやすい方は、ノンコメドジェニックテスト済みの日焼け止めを選ぶようにしましょう。

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松本メグミ
松本メグミ
化粧品成分検定1級取得ライター
ニキビ肌に紫外線などの外部刺激を加え続けると、どんどん炎症がひどくなり、ニキビが悪化したり、治療が長引いたりします。
また、炎症がひどくなるほど、色素沈着(ニキビ跡)ができやすくなっていまいます。ニキビができにくいと言われているノンコメドジェニックの日焼け止めを塗って、UVケアをすることが大切です。

ノンコメドジェニックテスト済みとは?


商品を見ていると「 ノンコメドジェニックテスト済み」と「ノンコメドジェニック処方」の2つの表記があります。これは何が違うのでしょうか?

「ノンコメドジェニックテスト済み」の表記がある製品は、ニキビができにくいかを実際に人間の肌でテストを行なっています。皮脂腺の多い背中に検査対象になる試験サンプルを貼り、2〜4週間後に角質を拭って、顕微鏡で検査。コメドの組織構造になっているか否かを検査して判断します。

一方「ノンコメドジェニック処方」という表記の製品は、コメドができにくい処方というだけでテストはされていない場合があります。自分に合う合わないはありますが、「テスト済み」と書かれているものから試してみると良いと思います。

また、たまに「ノンコメドジェニック」は低刺激だと勘違いしている人がいますが違います。あくまでもニキビができにくい商品であり、それも人それぞれであるという前提は忘れないようにしましょう。

アルコールフリーで選ぶ


最近「アルコールフリー」の名がついたアイテムを多く見かけます。これらはアルコールアレルギーの方はもちろん、刺激を避けたい乾燥肌や敏感肌の方にもおすすめ

また、アルコールフリーだからといって値段が高くなるわけではなく、アルコールフリー日焼け止めはプチプラからデパコスまで豊富に揃っています。

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三谷アイ
三谷アイ
日本化粧品検定1級、コスメ薬機法管理者
アルコールフリー日焼け止めを使うメリットは、肌を刺激から守ることができること。
最近は紫外線ダメージが広く知られるようになり、日焼け止めを1年通して使う方が増えています。毎日使うものだからこそ、アルコールフリーの日焼け止めで少しでも刺激をなくし、肌へのストレスを減らしたいですね。

アルコールフリー日焼け止めのメリットや魅力は?


基本的にスキンケアアイテムに含まれるアルコールは微量です。
しかし、敏感肌の方はアルコールが持つ「揮発性(きはつせい)」を刺激と感じることもあります。

また、この揮発性は瞬間的な乾燥が発生するので、乾燥肌の人にはおすすめしにくい成分です
アルコールフリー日焼け止めであればこれらの心配がなく、安心して使うことができます。

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三谷アイ
三谷アイ
日本化粧品検定1級、コスメ薬機法管理者
アルコールフリーとは「エチルアルコール」が入っていないことを意味し、成分表示では「エタノール」もしくは「無水エタノール」の表記がないものです。
敏感肌や乾燥肌以外の方でももちろん使えるので、季節の変わり目やPMS周期、ストレスでゆらぎ肌が訪れる方にもおすすめです。

日焼け止めで焼けないと評判のブランドでの商品の選び方は?

数ある日焼け止めのなかでも「焼けない」と長い間定番で高評判を得ているのが、ビオレスキンアクア、そしてアネッサです。

これらは日焼け止めの御三家ともいえる存在で、多くの方から選ばれています。その中から選ぶには、使用感や成分の差などをよくチェックしてみましょう。

それぞれのブランドの特徴を解説します。


ビオレ:
ビオレのシリーズは塗り心地が軽く、さっぱりと使える商品が多いことが特徴です。なかでもアクアリッチのシリーズは、みずみずしい使い心地が人気で、夏が訪れると多くの方が購入しています。

スキンアクア:
さらりとした使用感で肌に重さを与えない日焼け止めです。肌を明るく見せるトーンアップUVシリーズ、水のような使用感が特徴のスーパーモイスチャーシリーズなどがあります。

アネッサ:
言わずと知れた人気の日焼け止めです。紫外線防御効果が高く、海やプールに行くとき、スポーツをするときなどに大活躍してくれます。


焼けないと評判の日焼け止めとしては、ビオレやスキンアクア、アネッサのシリーズが人気です。さっぱりとした使い心地が好みの方やビオレやスキンアクア、とにかく焼きたくない方はアネッサを選ぶと良いでしょう。

ビオレ

ビオレの代表的な日焼け止めといえば、アクアリッチのシリーズです。すっと肌に馴染むようなテクスチャで重さを感じさせません。それでいて最大でSPF50+、PA++++としっかり紫外線から守ってくれます。

キッズタイプの日焼け止めは、紫外線散乱剤だけで作られているため安心して使うことができます。

ベタつきが苦手な方はウォータリーエッセンスやウォータリージェル、肌をトーンアップしたい方はライトアップエッセンス、化粧直しで使いたい方はアクアプロテクトミストを選ぶと良いでしょう。

スキンアクア

スキンアクアシリーズは複数の展開があり、みずみずしい使い心地が好きな方向けのスーパーモイスチャーシリーズ、しっかり紫外線から守るスーパーモイスチャーゴールドシリーズ、肌に自然なツヤを与えてきれいに見せるトーンアップUVシリーズなどがあります。

スキンアクア」は、肌を自然に明るく見せるトーンアップUVシリーズが販売されています。化粧下地にも使えるので、普段からメイクをしている方でも使うことができます。

スーパーモイスチャーシリーズは、サラッとみずみずしい使い心地です。

シミ予防や乾燥対策ができるネクスタ シールドセラムUVシリーズや、くすみ肌を明るく見せるネクスタ トーンアップセラムUVエッセンスなどもあるので、自分の求める効果に合ったものを選びましょう。

アネッサ

アネッサ」は、ほとんどがSPF50+、PA++++といった絶対に焼きたくない方に向いています。外仕事やレジャー、スポーツに大活躍の日焼け止めです。

うるおいが欲しい方はUVジェル、海やプール、レジャーなどでも徹底的に紫外線をブロックしたい方は最強UVミルク、赤ちゃんや敏感肌の方にはマイルドシリーズが向いています。

UVケアと下地、日焼け止めが一つになったベースメイクシリーズや、髪の毛にも使えるUVスプレーもあるので、自分がどういったシーンで日焼け止めを使いたいのかに合わせて選ぶのがおすすめです。

監修者
三谷アイ
三谷アイ
日本化粧品検定1級、コスメ薬機法管理者
学生時代からひどいニキビ肌で悩み、皮膚科では長年に渡り投薬治療や食物治療、フェイシャルピーリングなどを経験。もともとコスメ好きであったこともあり、WEBライターになってからは半分仕事、半分趣味で数多くの化粧品を試す。日本化粧品検定、コスメ薬機法管理者など化粧品全般に関わる知識もまだまだ勉強中。
監修者
松本メグミ
松本メグミ
化粧品成分検定1級取得ライター
薬科大学卒業後、大手ドラッグストアの販売員として勤務。薬剤師の立場から、お客様の肌悩みに合わせて市販薬やスキンケア商品を提案してきた。退職後はライターとして活動を始め、女性の健康や美容をメインに幅広いジャンルの記事を執筆中。
監修者
清仁美
仁美
コスメ薬機法管理者
コスメ薬機法管理者資格を有するLASELA編集者。大学卒業後、編集プロダクション勤務。アトピー、脂漏性皮膚炎、酒さでひどい肌荒れに悩んだ経験から美容にハマる。調理師免許、ソムリエ資格も所持し、体のなかと外の両方から美しくなることを追求。
監修者
岡本妃香里
岡本妃香里
日本化粧品検定1級 美容ライター
薬学部薬学科を卒業後、大手ドラッグストアで勤務。その後ライターとしての活動を始め日本化粧品検定1級を取得。サプリメントの監修や美容クリニックの記事執筆、コスメの選び方の解説などさまざまな執筆活動を行っている。